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神殺し  作者: アルマーニ
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1話 天使

2050年地球は異界から突如として現れた脅威的な戦闘力を持つ天使により壊滅的な被害を受けた。人口の3分の2と、南半球、そしてアメリカ大陸を失い、生き残った人類は国連軍を中心としてユーラシア大陸、そしてその周辺諸国に強固な防衛戦を築き日々一進一退の攻防を続けている。


人類に甚大な被害を与えた天使だが、見た目は人間とかわからず、通常兵器でもダメージを与えられる。そんな彼らの唯一で最大の特徴は翼のような攻撃器官を持っていることである。この天翼と呼ばれる攻撃器官は特殊なエネルギーで構成されているため、硬質化して刃のようにしたり、クナイのようにエネルギー体を飛ばすなど多彩かつ強力な攻撃が可能である。


荒廃した街を一人の青年が駆け抜けていた。軍から支給される都市迷彩の戦闘服にみをつつみ、明らかに身の丈にあっていないアサルトライフルを担いでいる。顔も体型も特徴のないいたって普通の青年である。彼の周りに人影はない。作戦中に部隊からはぐれたのである。彼は必死で基地に戻ろうとする。ここは元々東京であった場所だが壊滅し、国連軍の極東支部がおかれた対天使戦の最前線である。そのためいつどこから天使が現れて彼を殺しに来てもおかしくない状況だ。まさに絶対絶命とはこのことだ。彼が無線で救援を要請しようとした瞬間斬撃が頰をかすめた。天使が現れたのである。それも2体も。あまりの恐怖に足がすくんで動かない、いつ死んでもおかしくないのである、目の前では天使たちが天翼を展開しこちらに狙いを定めている。あぁ、死ぬんだな。そう彼が思った瞬間目の前にいたはずの天使たちが肉片となっていた。

「クラスDの天使2体ごときにそのザマか、なーんでハルト君が軍にスカウトされたのか不思議でならないよ」

そう言いながら黒いコートに身を包んだ小悪魔系美小年が後ろから歩いて来た。天使にはクラスというものがある。戦闘力が高い順にクラスS.A.B.C.Dである。例えばクラスSは一個師団程の戦闘力を持っている。ちなみにクラスDはひとりでも装備さえ整っていれば十分殲滅可能な戦闘力だ。そして軍も同様にSクラス.Aクラス、Bクラス隊員、そして、一般隊員がいる。これはSならSクラスの天使と互角に渡り合えるといったもので天使のクラスと対応している。一般隊員は基本的に小隊単位で行動し、C.Dクラスと互角に渡り合えるものである。Bクラス以上の隊員は天翼から作られた神殺しの武器と呼ばれる専用の装備を持っている。ちなみに前にいる黒コートの青年は.Sクラス天使ガブリエルから作られた武器を持っている、その力は何本も特殊な刃を生成できるというものである。

そして俺、月島ハルトは一般隊員だが軍からスカウトされた隊員である。軍は優秀な人間、将来的にSクラス天使並みに強くなるだろう若者をスカウトし、Aクラス隊員にして、すぐに専用武器を与え、実践経験を積ませる、スカウトされた側もすぐにAクラス隊員並みに戦えるようになる。がしかし俺は最初から一般隊員、スカウトしたはいいがやはり才能がなかったのだろうか。情けない限りである。とりあえず黒コートに言われっぱなしなのも納得いかないので一応噛み付いておく。

「うるせーな、これは作戦だよ作戦!奴らが油断した隙に頭撃ち抜くつもりだったんだよ!日向!」

口ではそういうが黒いコートの青年が現れなければ死んでいたのである。納得いくもいかないもないのだ。

だがとりあえず安心である。前にいるのは日向刃、極東支部がほこるSクラス隊員でハルトと同い年の高校生である。同じ歳でなぜこんなに違うのだろうか…そんなことを考えられるのも余裕がでてきたからだ

ろう。これで無事に基地にたどり着ける。現にもう基地への最短ルートを進んでいる。他愛もない世間話をしていたらもう目の前に基地、国連軍極東支部の巨大なバリケードが目に入った。

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