死を待つ人。
毎晩、もう生きられないと思いながら布団にもぐる。
感情を押し殺した残りカスのような涙のおかげで目が重く、いやでも目蓋が落ちてくる。
心臓の奥の方にあるもやもやとした感情は、今にも破裂しそうだがまだ心臓に穴は空かない。
今日か明日か。いつそれが来るかはわからないが、もうすぐ、もうすぐだ。
もうすぐ僕の心は死ぬ。
なにも感じなくなるだろう。
それは今の僕にとってどれほど魅力的なことだろうか。
ねぇ、母さん。もうすぐ、もうすぐだよ。
もうすぐ貴方の言うことをなんでも素直に聞く僕に生まれ変わるよ。
貴方が今の僕を殺してくれたから。もうすぐだよ。
僕の心はもうすぐ死ぬ。
自分で殺す勇気なんてないから、
それまでは生きてよう。
もうすぐ、もうすぐ。
おかしいな。
なんで僕は泣いてるんだろうか。