10.全ての裏切り
「雅紀ぃー!!!」
「あっ麗じゃーん。どした?」
「っもー。トボケちゃって。今日雅紀の誕生日じゃーん。」
「・・・・・・・・!!!!!」
「ハイっ。プレゼントっ」
「ありがとう。」
* * *
コツ・・・・コツ・・・・コツ
「っお母さん!!!」
「麗?私もう。疲れたわ。」
あの噂が広まって。
一週間。
噂は隣街にまで・・・・いえ。
ワンダーランド全体に。
広まっていった。
あの日から。
うちの窓ガラスはいつも割れ。
母のおでこからは血が流れている。
父の拳には痣が。
ただの噂だと思っていたのに。
ただの噂なのに。
どうして私たちはこんなにも。
苦しまなくちゃいけないの・・・・?
「私っ留美んとこ行ってくる」
母の傷を手当てする為。
留美のお母さんに道具を借りに行く。
* * *
「なぁ留美?」
「何ぁに?」
「俺。留美が好きだ。」
「あたしもっ。」
「麗と別れたい」
「んじゃー。壊しちゃう?」
* * *
「留美ー!!」
「「れ、麗?」」
「え。雅、紀?」
親友だと。
思ってたのに。
私が見た光景は。
留美と雅紀が。
キスしてる光景。
「何?何か悪い?」
目を鋭くして私を睨む留美。
「え。だって雅紀は私のコト好きって・・・・・」
「はぁ?俺がいつお前にんな事。
冗談じゃねー。」
・・・・・え。
「雅紀は。あたしを愛してんの。アンタは精々あの貧乏家で泣き喚いてな!」
「酷い・・・・。酷いよ2人共っ信じらんない」
留美の家から慌てて飛び出す。
* * *
『あーあの子よ?例の噂のー』『まー。信じらんない。この世界壊そうとするなんて。』『死刑よ!死刑!!!』『死ー刑ー!!!死ー刑ー!!!』
私を見る人々の目は冷たい。
「っ。」
涙が頬に流れる。
でもその涙には。
誰一人として気がつかない。
「っ何で・・・・。何で」
家に戻って。
私は見た。
お母さんと、お父さんが。
自殺してるとこを。
「お父さんっ!!!!!!!!!お母さんっ!!!!!!!何でっ何でっ死んじゃ嫌ぁーーーーーー」




