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Rabbit物語  作者: のん
06章
58/70

8.あたし自身に




「何で此処に来た!?」



「「お父さんに逢う為だよっ」」



「ゆいっお前の身体にはな?」



「知ってるよ?黒崎麗さん、でしょ?」



「ッ、驚いたな。何故それを」



「ジョニーさんから聞いた。」



「ジョニー、か。懐かしい響きだな。」



「ねぇ。お父さん?ウサギを造ったのは、黒崎麗さんなんでしょ?じゃぁ貴方は何をしているの?」



「・・・・・・・・・・・・。もぅ。この世界はおしまいなんだ。」



「どぅいう事!?ちゃんと説明してよっ!!!」



「ゆい。お前には黒崎麗の苦しみや悲しみを取り除いてもらわなければならない。

 でなければお前は死んでしまう。」



「取り除くって・・・・?」



「お前が。お前自身の中にいる麗と話すんだ。」



「そんな事、出来るの!?」



「あぁ。今造っているこの機械に入ると。半年間の眠りにつく。

 それこそが、麗の話をする時間となるんだ。」



そういうとお父さんは何やら細長いガラスのショーケースのような機械を指差す。



あたし。



これに入るの?



半年間の眠りかぁ。



暇かな。



ゲームとか、本とか持って来たいな。




・・・・・なぁんて。



明るく考えるけど。



正直怖い。



どんな結末が待っているか、分からないんだもん。



でも。



あたしが麗と話をする事で。



多くの人が助かるのなら。



あたしは勇気を出して、頑張りたい。



「これに。入るんだ。ゆい。」



黙って頷いて。



あたしはそのショーケースのような機械に入っていった。




*   *   *




暗闇が広がって。



目が痛む。



ここは、どうしてこんなにも暗いの?



「何の用だ。」



暗く、低い声が響く。



でも、女の子の面影があるような声・・・・。



振り向くと。



暗闇が広がっている筈なのに。



少女の周りには光があった。



この人が。



黒崎、麗・・・・。



「あたしッ、貴方と話をするために来たの。」



「貴様と話す事など無い!出て行け。」



「出て行けは無いよっだって此処、あたしの身体だもんっ」



「貴様・・・・。柏木ゆいか?」



「そう。ゆいよ。貴方は、黒崎麗さんよね?」



「貴様に名前を呼ばれる筋合いなどない。」



どぅも、心を開いてくれない。



まぁ。



そぅだよね?



あたしだって、初対面の人に心開かないし・・・・。



「あたしね?貴方の過去とか、教えてもらったんだ。

 貴方が、赤い瞳のウサギを造ったんでしょ?」



「何が悪い。」



「別に、責めてる訳じゃないよ?ただ、貴方のその行動で、たくさんの人が傷ついた。

 それだけは判って欲しい。」



「傷ついた?ハッ笑わせるな。人の心ってのはな?始めから壊れてんだよ。」



「----ない。」



「あ゛?」



「そんな事ないっ!!!」



「は?何を根拠に。」



「人の心は純粋で、とっても綺麗なのっ」



「貴様と居ると、虫唾が立つ。」



「あたし。貴方の・・・・。本当の貴方の気持ちが知りたい。

 過去、貴方が思ってた事とか、貴方の言葉で知りたいの。」



「私は。過去などもう捨てた。」



「捨ててなんかない。じゃなきゃ、貴方は。そんなに寂しそうな瞳、しないでしょ?」



「寂しそう?私が?」



「とっても。

 貴方、一体何があったの?ジョニーさんの言ってた事以外にも、何かある気がする。」






麗side




何故コイツにこうも過去の傷を抉られねばならんのか?



コイツといると。



過去の自分が戻ってきそうで、怖いのだ。



本当に。



似てる。



コイツと、過去の私。












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