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Rabbit物語  作者: のん
06章
51/70

1.真実









全ては、12年前に、遡る。





12年前の、ある日のことじゃった。




ある噂がこのワンダーランドで広まっていった。




その噂とは。




黒崎麗の両親が、赤い瞳のウサギを作り出す機械を開発していると。




そういう噂だった。




黒崎麗はとても幼く、美しい、少女であった。




その頃の彼女は、その容姿から、村でも有名なほど、人気であった。




噂が立ち始めた頃、人々はその噂を聞くなり、黒崎の家へと押しかけ、度々問い詰めるようになっていた。




そこまではまだ・・・。




良かったのだ。




しばらくすると、人々の行動はエスカレートしていった。




皆、ただの噂だと、分かっておった。




だが、妬みの心を持っていたのだ。




美しい容姿を持つ少女と、その両親に。




黒崎家は、暗闇に陥った。




全ての人間からの虐めに耐えかねた彼女の両親は、揃って自殺した。




彼女は、言いようのない、孤独になった。




たった1つの噂で、多くの物を失った少女は、変わってしまった。




人を好んでいた彼女は、いつしか人を嫌い、憎むようになっていた。




その頃だった。




彼女は高校生になった。




ちょうど涼・・・。




君と同じぐらいの年頃じゃな?




わずか高校生にして、復讐に走り出していた。




復讐を考えた彼女は、虐めの原因となった、赤い瞳のウサギを作ることにしたんだ。




もちろんわしは止めたんじゃ。




だが彼女は聞く耳を持たなかった。




わしはこの世界のトップとして、あるべき処置を取った。




彼女の暗殺を企てたのだ。




仕方の無いことだったのじゃ。




まだ子供の彼女には、残酷な運命であったかもしれん。




だがな?




この国を、どうしても、守りたかったのだ。




黒崎麗は、賢かった。




残酷な戦争を引き起こしたのだ。




赤い瞳のウサギを作ることに成功し、町を襲わせた。




その戦争に出くわしたわしは、彼女を殺した。




いや、詳しくは、彼女の肉体を滅ぼしたと言ったほうが、正確であろう。




黒崎麗は、今も猶。




生きている。




彼女は滅びる直前。




ある、幼い少女に乗り移ったのだ。




その少女の名は・・・。




君の恋人。




柏木ゆいなのだよ。




ゆいの父。




健作は当時、わしの部下であった。




彼はその真実に耳を疑い、わしの前から消えてしまった。




わしには、彼が何をしようとしているのか、まるで分からない。




だが、同じ親として、子を守りたい思いは、同じなはずじゃ。




ゆいは苦しむであろう。




何故黒崎麗が、彼女に肉体を借りているのか・・・。




それは、黒崎麗以外、誰も分からないことなのであろう。




わしが黒崎麗を、あの時滅ぼせていれば、こんなことにはならなかった。




黒崎麗は、再び戦争を起すつもりだ。




彼女を止められるのは、ゆいしかいないであろう。




だから涼・・・。




君にゆいを支えてほしいのだ。




頼む・・・、この世界を、守ってくれ。






                                 ジョニー
















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