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Rabbit物語  作者: のん
05章
50/70

10.弱音








「ゆい?大丈夫か?」




「・・・怖いよ。」




「えっ。」




「怖いの。


 何が、一体どうなっているのか、全然、分からないの。


 ねぇ。


 ・・・涼。


 教えてよ・・・、助けてよっ。


 あたしにはっ。


 あたしには貴方が必要なのっ!!」







「・・・ゆいっ。


 ごめんな?


 いままでお前の気持ち、気づいてやれなくて。


 俺。


 もう絶対、ゆいの傍を離れたりなんか、しねぇ。


 俺がゆいを支えるからっ」







「ぅうっ涼っ!!


 ・・・好き。」





「俺の方が、よっぽどお前のコト、好きなんだよっ」





「ぅっずっずっと、ずっと一緒だよ?」





「あぁ。


 ずっと一緒。


 約束だ。」





「・・・ありがとね?


 涼・・・。


 なんか、楽になった気がする。」





「俺もだよ。」






「あっそうだっ、さっきの手紙、もう一回、見せてもらえない?」






「・・・いいけど。


 大丈夫なのか?」





「うんっ大丈夫。


 あたしには、涼がいるから」




「・・・分かった。」










涼が差し出した手紙に、もう一度、目を向ける。












っうっ









頭痛と吐き気に襲われる。




でも。




っでも・・・。




あたし、向き合わなきゃ、ダメだから。




この手紙を読まなきゃいけない・・・。




そんな気がするから。







「っうっう」





「大丈夫か?


 本当に?


 やめとく?」




「だっだいじょうっぶ」




「俺が、俺が支えるからっ」







「・・・うっうんっ!」





































そして、何とか、手紙を開くコトができた。
















*      *       *       *       *       *       *











愛する息子、涼にこの手紙をあてる。











涼。




君がこの手紙を読んでいるということは、もうわしは、この世にいないんだな。




君は今。




悩んでいる。




その悩みとは、ゆい、のことじゃろう?




君は今。




迷っている。




その迷いとは、仲間のことじゃろう?




わしが言いたいこと。




それはな?











我が道は、己で切り開く










、と言うことじゃ。




君には、君の好きなように、生きて欲しい。




君が仲間を大切だ、と。




そう気づくことが出来たときには、君の周りに仲間が、恋人が寄り添うであろう。




わしの死はな?




わし自身が、決めたことなのだよ。




だから、他の者を責めたり、憎んだり、君にはしてほしくない。




それがわしの、君に贈る、最後の願いだ。

















それと、わしの知っている。




全ての真実を、この手紙にあてることにしよう。











赤い瞳のウサギを作ったのは・・・。




黒崎麗だ。




柏木健作じゃない。




黒崎麗とはな。




わしが作り出してしまった、悪魔なのじゃ。











ー    -    -    -    -    -    -    -    -    -




手紙は次回に続きます。

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