9.再会
強い陽射しがあたしを照りつけ、涙をより一層、乾かした頃。
あたしは、見た。
「・・・ゆい?」
あたしは、聞いた。
これが、夢なのならば、どうか・・・。
覚めないでください。
現実であってください。
「ゆいっだろ?」
そう言って彼はあたしを見つめる。
「・・・涼。」
涙が流れる。
せっかく遭えたというのに、言葉が見つからない・・・。
涼もまた、押し黙る。
この森で、時の流れを感じた気がした。
---1時間前ーーー
「痛っ!!」
あーもうっ、トゲ刺さった!
ここで休むわけにもいかないし・・・。
何しろ此処は、まいと別れてから約20分しか、経過していない場所なのだから。
もう少し、がんばろ。
はぁ・・・。
はぁ、涼は一体、どこにいるんだろう。
やっぱり、ジョニーさんのビルかな?
此処から、かなり遠いよね。
はやく遭いたいな。
・・・
そうして、かなりの道のりを歩いた。
「ふぅ・・・。疲れたぁ。
ちょっとだけ此処で、休んでもいいよね。」
まぶたが独りでに閉じ、あたしは眠った。
・・・・・・
目が覚めると、そこには。
強い陽射しに目を向ける、彼の姿があった。
そんなあたしに気づいた彼は、あたしの所へと、駆け寄る。
「・・・ゆい?」
「ゆい、だろ?」
「・・・涼。」
沈黙が続く。
自分の気持ちを涼に曝け出せない自分が、イヤだった。
自分の気持ちを押し殺す自分が、イヤだった。
自分の気持ちを持とうとしない自分が、憎かった。
上手く気持ちを伝えられなくて、流した涙も今では、乾いてしまっている。
まいの言葉を思い出した。
ーーーー信じてるーーーー
そっか。
あたし、信じられてるんだ。
まいに、勇気。
貰ったぢゃない。
だったら。
大丈夫。
勇気を出して。
彼に気持ちを伝えるの。
「「あのさっ」」
声が重なる。
「へっ?」
「あー、ゆいから言ってくれっ」
「いやいや、涼から言ってよ
気になるもん」
「分かった。」
「うん」
「あのさっ、俺。
謝りたくて。
親父が死んだの、ゆいのせいだなんて、俺あの時どうかしてた。
ゆいは何も悪くないんだ。
本当に、すまない。」
「そんなことっ、ジョニーさんが死んだ原因は、紛れも無い、あたし。
だから、謝らないで?」
「・・・ゆいは。
本当に何も悪くないんだ。
これを、読んでくれ」
そう言って彼は、あたしに一通の手紙を渡した。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ」
その手紙を見たとたん、またしてもあの気味悪い感覚が、あたしを襲った。
「ゆいっ?
大丈夫なのかっ?
大丈夫じゃ、ないよな?
ちょっとりあえず、落ち着け?」
「シンジツ、シラナイ、テガミ、ジョニー、ケンサク、ホロビル、コノセカイ、トキノハザマ」
「はっえっは?
もしかして、親父が言ってた・・・・・・・」
「ワタシガ、ツクッタ、ウサギ、シナナイ、ツヨイ、ボウソウ、エイヨウ、」
そう言ったかと思えば、いつしかゆいは、眠っていた。




