1.ジョニー!?
「ゆい?まい?レン?みんな、どこだ?」
涼の声が聞こえる。
でも。
辺りは真っ暗で。
何も見えない。
始まっちゃったのかな?
・・・戦争。
あたしたち、止めること。
できなかったのかな?
こんな自分が情けなくて・・・。
気がついたら、泣いていた。
あたしが泣いちゃダメなのに・・・。
あたしがみんなを守らなきゃいけないのに。
辛くて。
苦しくて。
前に、あたし。
言ってた。
「あたしたちは、どんなに苦しくても、戦争をおこしちゃいけない。戦争をとめるのよ。」
って。
でもね?
そんな簡単なコトじゃないよ。
人はね。
口では何とでも言えるの。
肝心なのは、それからの行動。
あたしがこれからどう動くかによって、この世界の運命は決まる。
そう。
簡単に決まってしまうのよ。
ひゃっ!
なんか、手に冷たい感触が。
「ゆい?ゆいなのか?」
「涼!?」
どうやら涼の手があたしの手に触れていたのだ。
「大丈夫か?一体、何があったんだ?この一瞬に!?」
「分からない。とりあえず、みんなを探さなきゃ。」
その時だった。
ドーン、ガッシャーン、バーン
爆音がまたもや鳴り響いた。
そして、人々の嘆きの声も・・・。
「誰か・・・。誰か助けてっ。お願い。」
いくつもの声が聞こえる。
あたしが行かなきゃ。
あたししかいないんだから。
「涼。みんなを探して。あたしは町の人たちを助けに行くから。」
「分かった。気をつけろよ。」
あたしは走った。
助けるために・・・。
「大丈夫ですか?落ち着いて、隣町へ、すみやかに移動してください。速くっ!」
・・・
どれだけ、声をかけても、限が無い。
次から次へと怪我人が増えてる。
あたし1人の力じゃとても・・・。
そのときだった。
あの光景を目にしたのは・・・。
赤い瞳のウサギが、人々を襲っていた。
助けたい。
救いたい。
でも。
救えない。
そして、1匹のウサギがこちらに向かって、襲い掛かってきた。
「イヤー」
あたしが叫んだとともに、あたしの前に大きな背中が立ちはだかった。
誰!?
ジョニー!?
彼は、あたしの代わりにウサギに殺された。
「ジョニーさんっ!なんで・・・。なんで死んじゃったのよー。」
なんで・・・。
ウソだよね?
違うよね?
こんなの、夢だよね?
現実なんて、言わないよね?
後ろに、気配を感じた。
彼が・・・、いたんだ。




