表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/33

第5話

(みきおはほら穴の入り口に到着した)


同級生二人

『おーい、みきお!』


みきお

「あれ?二人だけなの?」


同級生

『他のみんなは怖いからやっぱりやめとくってよ』


みきお

「そうか・・・でも怖いんじゃ仕方ないよね」


同級生

『みきおだって最初怖がってたくせに~』


みきお

「今だって怖いよ、でもそれ以上にワクワクしてるよ!」


同級生

『そうさ、3人でワクワクする探検を始めよう!!』


みきお

「じゃあ、かんかんに火を灯して早速出発しよう!」


同級生二人

『オーー!!』


(かんかんのロウソクにマッチで火を灯し、ほら穴の奥を目指す3人)



みきお

「ねぇ、このほら穴の突き当りまではもう少し?」


同級生

『まだまだ先だよ、まだ半分も来てないよ』


みきお

「ええ??そんなに奥なの??」


同級生

『みきお、お前怖いんだろ!』


みきお

「ち・・違うよ、ちょっとびっくりしただけだよ」


(奥へ奥へどんどん進み、しばらくするとやっと突き当りまで来た)



同級生

『ここが突き当りだよ』


みきお

「細長い穴はどこにあるの?」


同級生

『みきおが立ってるところの後ろだよ』


(細長くて狭いほら穴の奥からは真っ暗で冷たい風が吹き込んでいる)



みきお

「え?・・・・・ここの奥へ行くの?」


同級生

『そ・・・そうだよ、そ・・・そこの奥だよ』


みきお

「ボク素直に言うけど・・・凄く怖い」


同級生

『うん、凄く怖い・・・昨日より凄く怖く感じる・・・ねぇ、今日はもうやめない?』


みきお

「いや、ボクは行くよ! 奥に何があるのか知りたいもん!」


同級生

『そ・・そうだな!奥に何があるのか探検だよな!』


(そう言うと、3人は狭く細長いほら穴の奥へと入って行った)



みきお

「なんか狭いし足元がゴツゴツしていて歩き辛いね」


同級生

『なんか凄く寒いね・・・』


みきお

「かんかんで照らしてもまだ奥にはなんにも見えないなぁ・・」


同級生

『でも水の音はさっきより大きくなってきてるよね・・・』


みきお

「うん、大きくなってきてる・・・ この大きい水の音・・・一体何だろう?」


(穴は子供が横になって通るのがやっとなくらい・・・)


みきお

「どんどん水の音が大きくなって来てる!もうすぐだね!」


同級生

『それにしても狭いなぁ・・・足も疲れてきたよ』


みきお

「ねえ!穴の出口が見えてきたよ!!出口だよ出口!!」


同級生

『本当?!よーし出口まで頑張ろう!!』


(出口からはとても大きな水の音がしている)


みきお

「みんな、やっと出口に着いたよ!!  ・・・うわっ!?」


同級生

『どうしたんだよ、おいみきお!!』


みきお

「ここは・・・滝の裏側だ・・・」



(滝の裏側から覗くと、出口の先は開けた空洞になっていたが

 真っ暗で先まではよく見えない、また出口から先に道も見えない)


同級生

『おーい、みきお!早く出口を出ろよ!』


みきお

「おい!押すなって!危ないじゃないか!!」


同級生

『出口の先はどうなってるんだよ?!』


みきお

「目の前を滝が流れてて、その先はよくわからないんだよ」


同級生

『みきおしか見えないんだから頼むよ~』


(穴に人がすれ違えるような余裕が無い為、出口が見えているのはみきおだけ)


みきお

「上には登れそうにないから、怖いけど・・・とにかく下に下りてみるよ」



(みきおは穴から出て崖のような岩場を恐る恐る下ってみるが・・・)


みきお

「だめだ、濡れてるから滑って全然下りれないよ・・・」


同級生

『みきお、どうだ?下りれそうか?』


みきお

「無理だよ、滑って全然下りれないし危ないよ!」



(見下ろすと真っ黒な滝つぼがぼんやり見え、余計に足がすくんだ)


みきお

「これ以上はだめだ!引き返そう!・・・え?ねぇ!どうしたの?」


(滝の音でみきおの声が聞こえなかったらしく同級生2人が下りてきた)


みきお

「下は無理だから、引き返そう!これ以上は危ないよ!!」



(しかし、みきおの声は滝の音でかき消され同級生達には届かない)


同級生

『うわっ、うわぁーー!』



(同級生の一人が足を滑らしたがもう一人がなんとか支えて耐えている)


みきお

「ボクが今、助けに行くからね!がんばっててよ!」



(次の瞬間、同級生二人が上から降ってきた)


同級生

『うわぁーーーーーーーーーーーー!』


みきお

「ぐわっ、うわぁーーーーーーーーーーーー!」


(同級生2人はみきおにぶつかり、そのまま3人は暗い暗い滝つぼへと落ちていってしまった)




ドッボーーーーン!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ