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第13話

(走って馬場レース会場へ着いたみきおは父さんとハナを探す)



みきお

「あ!ハナだ! おーいハナ!」


(ハナに駆け寄りハナの首もとを撫でながら)

みきお

「なんだ、ハナ 表情がかたいけど・・・ひょっとして緊張してるの?

 大丈夫だよ!ボクが応援してるから!ボクが応援する方へ走ってくればいいんだよ、

                       昔、一緒に走ったみたいにおもいっきりね!」


ハナ

『フー・・ブルブル』


みきお

「そう、いつもの顔に戻ったね!よかった!ハナは走るのが

          大好きだもんね!いつも通りおもいっきり走ればいいんだからね」


父さん

『おお!みきお来てたのか? 母さんの様子はどうだった?』


みきお

「母さん、明日退院するっていってたよ」


父さん

『そりゃあよかった、そろそろハナのデビュー戦の時間だぞ!

 初戦は障害無しのレースだからきっとハナは一番でゴールするぞ!

               みきおもしっかり応援してやってくれよ』


みきお

「うん、ボクちゃんと応援してるからね!

 ハナは障害レース以外はゼッタイ一番でゴールすると思うから

 予選突破は間違いないと思うけど、本戦の障害が不安だな・・・」


父さん

『障害のタイムで順位が決まるんだから頑張って貰わなきゃ困る、

               賞金は3位以内に入らなきゃ出ないんだからな』


みきお

「父さん、ハナをあまりムチで叩いちゃ嫌だからね」


父さん

『わかった、わかった、そうならないようにしっかり応援頼んだぞ』


みきお

「うん!よーし、ハナ頑張って来いよ!!」


(ハナは父さんに連れられてスタートゲイトの方へ向った、

 みきおはゴール近くのコースが見えやすい柵の前で応援することにした)


みきお

「ハナ、頑張るんだぞ!ハナならゼッタイ一番でゴール出来る!」


(祈っているみきおの耳にスタートの鉄砲の音が響いてきた)


みきお

「ハナーーーーーー!がんばれハナーーーーーーー!!

          ハナーーーーーー!いいぞハナーーーーーーーー!!」


(夢中で応援するみきおの横をハナは一番で通り過ぎ、そのまま1着でゴールした)


みきお

「やったーー!!ハナやったーーー!!すごいぞハナ!!」

(みきおはゴール後のハナのところへ駆け寄った)



みきお

「ハナ!すごく速かったよ!ハナよく頑張ったね!!」


(まだ息の荒いハナの首元はじっとり汗ばんでいた)


父さん

『おい、みきお!戻ってハナの汗を拭いてやれ!それと水を飲ませてやってくれよ、

        次のレースが本番だからな、それまでゆっくり休ませてやってくれよ』


みきお

「うん、わかった!ハナ一緒においで」


(みきおは水を飲むハナにいつも通りに優しく話しかけながら

 丁寧に丁寧に身体を拭いてやった・・・ハナは一旦落ち着いた様子でみきおに甘えている)


みきお

「ハナ、次は障害レースだよ!コース上にあるあの大きな山を

 3つも乗り越えなくちゃいけないんだ!すごく大変なんだからね!」


(ハナはみきおに寄り添うように甘えている)


みきお

「ねぇハナ・・・ボクの話聞いてる?」


(ハナにはどうやら聞こえていないようだ)



父さん

『おい、ハナそろそろ次の出番だぞ!』


みきお

「父さん、ハナをよろしくね」


父さん

『ああ、予選の走りを見る限り本戦もいけそうだぞ!』


みきお

「ほんと?! よーしハナ頑張るだよ!!」

(ハナは相変らずみきおに甘えて寄り添ったまま)


みきお

「ハナ、大丈夫?これからレースだよ!しっかりしてよ!」


父さん

『よし、ハナいくぞ!』


(ハナは父さんに連れられスタートゲート方へ向った、

        みきおは二つ目の障害の所で応援することにした)



みきお

「ハナ、ハナならゼッタイ大丈夫!ゼッタイ障害を越えられる!

                ゼッタイ障害を越えてゴールが出来るはず!!」


(毎年、本戦の障害レースではリタイヤする馬が続出している、みきおは二つ目の障害から

       三つ目の障害まで一緒に走って応援するつもりでハナのスタートの号令を待った)


みきお

「父さんにムチで叩かれないように頑張るんだよハナ!」


(そしてスタート音が鳴り響いた)


みきお

「ハナーーーー!!ハナーーーー!!がんばれーーーーー!!」


(ハナは一つ目の障害を一位で越えたきた)


みきお

「ハナーーーー!!いいぞハナーーーー!!」


(みきおの目の前で二つ目の障害を必死に越えるハナ)


みきお

「ハナ!いいぞ!その調子!! そのまま行けーーーー!!」


(二つ目の障害を越えたところでみきおも併走をはじめる、

            そして最後の障害に向ってハナとみきおは必死に走った)


みきお

「ハナーーー!この障害を越えたらゴールだよ!がんばれ!!」


(必死に最後の障害へ挑むがなかなか登れないでいるハナに、父さんのムチが飛ぶ)


みきお

「ハナ!がんばれ!ハナ!! 父さんそんなに叩かないで!!」


(苦しみながらもなんとか障害を越えたハナはゴールへ駆け込んだ)



みきお

「ハナーーー!よくがんばったね!!ハナ偉かったよ!!」


(ハナの息は激しく荒く、身体は汗でびっしょりになっていた)


父さん

『みきお、ハナの汗を拭いてやってくれ! ハナ、よく最後まで諦めないで頑張ったな!』


(みきおはハナに水をやりながら汗を丁寧に拭いてやった)


みきお

「ハナ・・・ムチでお尻が少し腫れちゃったね・・・ごめんね、今タオルで冷やしてあげるからね」


(みきおは濡れタオルでハナのお尻を冷やしながらレースの結果が気になっていた)



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