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05 会長引退・か?

<05 会長引退・か?>


「とうすぽ・・・?」

なんでもありません。意味は深くないですのでスルーで。



話は戻って、今日はあの入会試験から一週間目です。

自分ではあまりの濃さに一ヶ月ぐらいな感覚になってます。

で、蘭さんのケガも無事完治!そこでこれから初めてのフルメンバーで

TMS基地へ出陣となりました。


「魔法学校へ行きましょう」

「は?会長ですか?今の」

「み〜た〜い〜よぉ〜!」

「行き」

「ましょう」


最後の2行は合わせ技です。ひさびさ同行の春香&夏美姉妹。

先頭を歩く鈴会長の正面は学校近くの金十かねと駅。

このあたりでは一番大きいのです。


このメンバー集合だと、回りに居る一般人からの注目をあびてます。

その真ん中にいる自分は・・・・、完全浮きまくり。隠れたい・・・。


「2と1/2 番線はどこかしら?」

「あの、会長・・・。その中途半端な数字は・・ハリポテでしょうか?」

「恥ずかしいわ」


微妙に古いのが恥ずかしいのだろうか・・・?と心で思いつつ・・


「あれはロンドンのキングスクロス駅の9ー3/4番線だったかと・・・。

ここは日本の地方都市ですし、駅も2番線までしか無いですし・・」


「駅名」

「金十駅ですのでいっさい英国風にはなりません」


「そう、金よ」

「きん?ゴールド?」


「そのままキンと読むわ」

「きん・・・、キン・・・・。キングスのキン・・・ですか・・・・」


「そして十」

「トではなくジュウ?」


「ではなく、字を感じて」

「・・・・・・・十字架・・・、クロス・・・」


「はい、キンクロス駅」

「・・・・なんか微妙に下ネタ感です。」



「キン」

「キン」

「クロス」

「クロス」


はい、そこ、二人は黙る!



ああ、いよいよこの二人にもツッコミいれちゃったよ・・・。

僕の普通を返して欲しい・・・。





で、普通に2番線から電車で2駅。


「着いたわ」

「あ〜!たっだいま〜!おやつちょうだ〜い!!」


まあ、蘭さんは自宅だからこうだろうな。


「今日」

「の」

「おやつ」

「は」

「何か」

「な」


春夏姉妹のこれがデフォルト?楽なのでしょうか?

しかし、自分同様でこの二人もこなれるのが早い。普通に何年も付きあい有る言動です。


そんな観察しつつ自分も最後に

「おじゃまします」




時間は経ちまして只今会議中。


「あ、そこ、いいかも、あ、あ、」


「お願いですので、僕の左右に座ってアヤシイ声ださないでください!

ステレオで記録しちゃって再起不能になりそうです!!」


「あ、いくいく!」


「あああ〜!キハ20、キハ25、キハ30、キハ35ォ〜!」


「なにソレ?九九?」


どうしてこの二人は丸尾兄弟カートでこんな声出すかなあ?左右で・・・。

後では蘭さんが背中合わせて座イスがわりにされているので、なにかと密着感がキツイ。




「これも二人の能力を確かめる方法なんだってさ〜!」


お〜い、体重かけるな〜!!前屈が苦しくなってきたんです。うう・・重・・


>バシッ!


軽い、ちょー軽々ッす!(涙目)





『ああ〜!だめ〜!!』

「おお〜!」


>ぐぐ、ぐしゃ・・・


「ぎゃ=!つるつる!つっちゃう!!」(泣)


・・・・これ、会議か?






「出来たわ」

『まってました〜!鈴会長』

「うひょ〜!美味しそう〜!」


会長はスイーツ材料を自宅から持ってきてたみたいで、今まで台所で作ってたようです。




『なんかスゴい・・・。』


皆で会長の作品に見入ってしまう。あまり詳しくない自分でも、

たしかにスゴイと感じてました。


艶やかでおいしそうなフルーツと、何層にもなったクリーム、クッキー、

琥珀色は・・キャラメル?

その多種多様な素材が、絶妙なバランスで混じりあっている。

けっして醜くなく、ジューシー感もそなわったスペシャルパフェ。




「とても嬉しいわ。そんなに褒められると食べてからガッカリとかが怖くなってしまう」


「では」


あんなにうるさかった皆が、しんと静まってスプーンにすくったパフェを

見つめながらゆっくりと口の中に・・・。


「・・・・ん・・・」

「・・・すぅー・・」

「・・・・・」

「う・・ん・・」


大きく見開いた目は自然と鈴会長を見つめる。




「嬉しいわ」


何も言わなくても通じたのか、会長の目はほんとうに嬉しそうな優しさをたたえていた。


「会長引退してパテシェ目指そうかしら」


皆、うなずく!


「でもいっぱいミステリーを楽しんでからね。それまでは引退もパテシェもおあずけ。」





ほんとに今の鈴さん、楽しそうです。


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