36 フォレストガンプ
<36 フォレストガンプ>
階段で2階に上がると正面から変な動きしている女生徒が・・・
「蘭さん、なんでしょうか?そのロボットみたいな動き}
「なんだ、知らないのか? ポンダポンダポンダポンダ」
「・・・?」
「シティイの宣伝で踊ってたアレ」
「・・・知りません」
あんた・・・、ポンダシティイ・・・って。
そういえば、折り畳みのバイクが付いてたんだよね。
「カンチん、S●Xしよ!」
「!!わあ^~~~!ビックリした!!。会長・・・掃除用具箱から出てください。
そして謎のセリフもやめてください。」
この二人は、懐かしの昭和特集でも見たんだか・・・・。
「さっ、瑞樹ちゃん、リン、一緒にポンダ歩きで体育館行くぞ」
「スミマセン!まだ自分を見つめ直す時期ではないのでパスさせてください」
あまり2年生の教室には行かないのですが、二宮先生直々のお達しで・・。
「瑞樹ちゃん、鈴と蘭を体育館まで呼んできてほしいんだけど。」
「メールとかでは?」
「見るかどうかも怪しいし、電話は禁止だし。とにかく手でが一番確実だから」
そのようなことで、一応メールを入れてから迎えにいったのです。
小学生を連れ帰りに来たわけでは無いです。
体育館に入ると1年の3人、春香、夏美、美香が来てました。
「おっ、みんな揃ったな。いや~、すまないが話があってな~。」
「ポンダポンダポンダポンダ・・」
「あ、シティイのCMだな?」
間違いない、この人はリアル世代だ。
「じつはみんなで組んで踊ってもらいたいんだ」
「なんですか?それ」
「いや、有るところで隠し芸大会があるんで、ちょっと協力してほしいなあ・・なんて」
「「「・・?」」」
なんか、ちょっと前にもこんな話し有りましたが・・・。
ああ、お祭りのコンテスト。
「いったいどこで?」
「うん・・・、昔なじみの所でね。」
・・・・昔なじんだ所って・・、アレですか?ヤン時代?
「恥ずかしいわ」
・・・・、やはり会長と根は同じ?
「先生、それは先生にとってとても重要なことなのですわね?」
「まあ、正直私事なのだけれど、その通りだ」
「では私はお手伝いいたしますわ」
「まあ、先生にはお世話になってるから断れません!」
「「わたくしどもも同じです」」
「私もします」
ああ、みなさん、即座に了承ですね。まあ僕も依存ありません。
「ありがとね~!」
「それで何の踊りなのでしょう?」
「うん、オナアッターズだ」
「・・・てんぱいぽんちん?」
「よく知ってるな~!」
「「「・・・・では、失礼します」」」
「あ~!冗談!ちょっとした冗談でした」
解るほうも異常でしょう・・・。
「ちなみにセイラー服を脱がしちゃうぞでもないぞ」
「・・・・おにゃにゃん娘・・・」
「踊りとは言ったけど、寸劇が有って、きめポーズが有るんだ」
「・・?、もしかして・・・、コスプレ?」
「正解~!。戦隊もので~す」
「・・・先生、なぜ?」
先生、昔いろいろとヤンだった頃のお話で、・・ああ、夜露死苦の時代ですね。
いろいろと親身になってくれた人が居たそうです。
その人が居なかったら今の先生、そして弟のテツさんにはなってなかったそうな。
女性です。児童相談員だそうで、もうお年なので引退されるとか・・。
そこで、先生とテツさん達が中心で感謝の会を開くことになったそうです。
「でな、今は年なので小さな子供たちが多いそうだ。
だから、その子らに見せる劇と踊り・・なんだな」
元ヤン先生は以外と子供付きかも?
そんなわけで、その日から練習始めました。
さて、日は経ちまして本番です。
<ここに、二人のヤンだ女の子がいました。
理由はアレコレありますが、とにかくヤンでました。>
ナレーションは先生です。脚本もですね。
「おら~!ただで人の顔見てんじゃねえよ!金払えってんだ!」
・・・・会長・・・、マジ怖いです。
「ごめんなさい。僕、お金あんまり無くて」
僕の役はカツ上げされてる中学生・・・。
「あたしの顔見てお金ないだあ?しめるぞコラア」
・・・・蘭さん・・・。何もいいません。
しかし・・・・。先生。
このヤンでる方々の衣装って・・・・自前ですよね。
だいぶ懐かしの・・・に見えます。スカート超長いです。
カバンはほとんどペッタンコ、その・・ラアクと入った紙袋なんて
まだ有ったんですか・・・。初めて見ました。
「ごめんなさい、これだけなんです・・・。
でも、あの少しだけでも残していただけましたら・・」
「こんなショボイので残せるかっての。とっととどっか消えろ!」
「ちっ!ブンタのカートンも買えねえ」
<とてもヤンでる彼女達はパックマンで遊ぼうとゲーセンへ。その時です>
「な、なんだ?この光は?」
「見えねえ」
「あななたちに、先ほどの少年がどうなっている見せてあげましょう」
天使が降りてきました。これは美香さんです。
「なんだ、お前?」
「ここはどこだ?」
「あの少年のお金は、妹達への誕生日プレゼントのためのお金だったのです」
ここで二人の妹を前にする少年が光のなかにうかんできました。
「春香、夏美。誕生日おめでとう」
「「兄さん、ありがとうございます」」
「僕は二人に謝らなければならないんだ」
「「兄さん、どうされたのですか?」」
今どき、ツギハギだらけの服って・・・・
左門ん豊作君の兄弟か!
「二人が欲しがっていた大人のバイ・・、
ぬ・い・ぐ・る・み・をあげることが出来ないんだ」
先生!台本差し替えないでください!!
危なく危険な名称言わされるところでした・・。
「にいさん・・」
「私たちはそんな・・」
「僕から渡せるのは・・今日アルバイトした花屋さんからもらった花だけなんだ」
「まあ、きれい」
「にいさん、私は幸せです」
「・・・・私たちはなんてことをしてしまったんだ」
「こんなことなら、もっと他のヤツからカツ上げしたのに・・」
あ〜、いきなり悔い改めてます。少し改め方が間違ってます。
「あななたちの純真な心が見えますわ。さあ、もう不幸なことは忘れましょう」
「「私たちになにかできますでしょうか?」」
「もちろんです。さあ、ここに月の光を吸収した壺があります。これを使って、
あなたたちも純真な天使となるのです」
「まあ、この壺で」
「私たちが天使に」
「そうです。わたくしもこの壺で力が持てました。
貴女たちも広く、この壺の力をみなさんに差し上げるのです。」
ヤンでる二人が壺に触ると・・・・
なんとヤンキー制服が脱がされて純白の
・・・・・・レオタードに。
ああ、天使様も同じくレオタードに。
「さあ、いきましょう。世界中の人々がこの壺で
素晴らしい力を手に入れるようにしましょう」
「「はい、私たちも頑張って幸せの壺を広めていきます」」
「さあ、みんさんで踊りましょう!竹富士を」
ここで春・夏姉妹も入って5人の白レオタードが
踊りはじめました。
先生はナレーションを続けてます。
<そうです。皆さんにもこれからだれかを幸せにする力があるのです。
この優しい心が、あの兄弟を、そして世界中を。
このことを忘れないように、これから未来をつくっていってくださいね。>
「では〜!ごきがんよう〜!」
ポンダポンダポンダポンダ・・・
ええ〜・・・、子供たちは目が点ですね〜。そうですよね。
道をはずさないようにしてくださいね。
僕のように・・・・