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16 北北西に進路をとれ

<16 北北西に進路をとれ>


「日帰り〜!?なんでそんなツマラナイ。せめて一泊はするでしょ〜!普通」


それほど遠くない海水浴場を考えていたのですが、即却下のあげく温泉付きも条件にくわわり・・・。


「じゃあ宿はこっちで決めるから安心して旅立ってね〜!」


結局連絡が来たのは旅行5日目。切符の残りも2日分だけしかなくなった時でした。



しかも・・・・


「今居る場所からものすご〜く遠い駅です。一度帰ってもたいして変わらないかも。」


蘭さん・・・、地図・・・・見れるようになってください。




「普通列車ばかりだから、マジ今から向かってギリギリだ・・・。」


夏休みに合わせて、JRが発売する「青春18切符」

これは特急とか急行などには乗れないのですが、一日乗り放題の切符が7枚ついてる回数券みたいなものです。

そのため通常より格安で、僕みたいな貧乏学生の撮影旅行にはうってつけです。

宿に泊まることもせずに、夜は駅の待合室などで始発まで寝て移動するのですが、

泊まらないとはいえ、温泉のある駅で下りてお風呂めぐりしてますので、

予想外にツヤツヤした健康体だったりです。




移動だけでヘトヘトになりつつ、ようやっと集合時間に間に合いました。


「お〜!こっちだぞ〜!!」


「すみません、お待たせしました。あれ?蘭さんお一人ですか?」


「ああ、他のみんなはお土産見に行ってるよ」


「お土産って・・・・、まだ来たばかりでしょう」




「じゃあさっそく海行こう〜!」


「待たなくてよいのですか?」


「ああ、言って有るから大丈夫だいじょうぶ!」




ここは東北のとある県。目の前には日本海が広がってます。

さすがに遠くまできたため、広々とした砂浜も人が多くなく気持ち良さそうです。


「パラソル借りてくるから、ここら辺で待ってて」と言って

蘭さんは数軒有る海の家へ歩いて行きました。


は〜、昨夜はちゃんと寝れなかったから少しボ〜っとしてます。

心地よい風で・・・、眠気が・・・・


「「待っていたわ」」


「・・・!!!!、びっ・・・びっくりした〜〜〜!!!!」

春・夏・姉妹・・・・・です。


あああ、起きました。ハッキリと起きました。



二人はすでに水着です。前にもプールで見ましたが、今回のはまた違う・・・少し

露出が多くなってます。なんでしょう・・、娘の成長にとまどう父・・・て、

こんな複雑な気持ちなのでしょうか。

ああ、スク水も見たし、この数ヶ月でずいぶんと大きく育って・・・・・


「なにか、変な方向にはしっているみたいですわ」

「そうね、一度ケリ入れたら戻るかもしれません」


いえ、その、お気持ちだけで結構です。




ああ、会長もいらしたですか!


「も?・・・・。私は付録なのですね。お二人のように若くはないですもの・・、しかたがないことですわね」


「・・会長、すごく大人の魅力が!前に見たときより、いちだんとエ・・・セクシーなお姿です。」


「あら、恥ずかしいわ」



「私たちも感想を聞きたいわ」

「お〜、大人の魅力あるか?」


・・・・?


「玲子さん!先生!!?」


これは・・・・・、予想外なキャスティングです!


「子供たちだけでだと心配なので来ちゃいました!」

「そうだ、暇だからではないぞ!」


「そういうことで、大所帯になっちゃいました〜!」


子供の引率・・・は、遊ぶ気満々の子供・ですね。




しかし、目立つ目立つ・・・・

アラフォー宣言している二宮先生ですが、見た感じ25ぐらい。実のところスタイルも抜群。

なぜ戦歴が敗退ばかりなのだか・・・は、おそらく・・・

「性格」


玲子さんもしかりで、女子高生のお母さん・・・にはとても見えません。


で、いつもの彼女たち・・・の6人と・・・地味な男。


何かここだけ浮いてます。その中の僕はもっとも場違いに浮いてます。


「何かしこまってるの〜?瑞樹ちゃんも早く服脱いで泳ぐよ〜!」

「「私たちで脱がせてさしあげましょうか?」」

「まあ、モテモテねえ」

「ま〜ったくだ!一生分のラッキーをここで使ってしまうかもな〜。成績落とすなよ〜!」

「ほんとうに、今日は私が撫でてあげることも出来ないわ」


座っている僕の回りを取り囲む女性陣。

ますます顔を上げられない。攻められているわけでもないのに、滝のような汗です。

ほんとに、今日だけで幸運使い切りそうです。




この海水浴、温泉旅行での出来事は、しばし後ほどお話します。

ええ、疲れましたので話せる精神状態になりましたら。



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