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【連載版】「もう会うこともあるまい」と手紙で私を捨てた元婚約者様へ。あなたが食べたそのお菓子、毒よりおそろしい「真実」が入っていました  作者: 佐倉美羽
CASE2:或る魔女の最期〈愚者の毒事件〉

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拝啓 7月5日 ライラ さんへ

 暑さ厳しき折、ライラ=ロ=ノクタリカ様のご健康をお祈り申し上げます。エーリカ・R・ワトスンです。ごきげんよう。


 本日お送りした資料は3つございます。まず、1枚目はアームストロング氏がお亡くなりになった日についての聞き取り記録です。出来るだけ詳細に記述しておりますのでご査収ください。


 そして、2枚目は件の検査報告書。フレッドが持っていました。あの男はどうやらジョージ様かヘレン様が犯人だと考えていたようです。確信が持てたところで、それを口実にゆすりつもりだったとか。まったく見下げ果てた男です。ですが、おかげで犯人にあたりをつけることが出来ました。


 3つ目はサルバルサンの空き瓶と薬包紙です。ヘレン様の部屋にありました。サルバルサンは梅毒用の薬なのですが、強い毒性のあるヒ素が含まれております。思い返せば、ジェイムズ氏の死に至るまでの症状は、ヒ素を呑み込んだ際の急性症状に酷似しておりました。検査報告書にも犬にはヒ素が検出されておると記載されています。まず間違いなく、毒はサルバルサンから抽出したヒ素と考えるべきです。


 わたしの考えをお話します。

 ジェイムズ氏が亡くなったことで、ヘレン様は家内で最も多くの利益を得ています。遺産、家の支配権、自由、そして、舞台俳優くずれへの金銭援助。既婚の身でありながら、なんていやらしい。ふしだらな女という他ありません。


 他にも、不審な点は数多くあります。聞き取りでも彼女だけ証言を拒否しており、また夕食を作る時、わたしがワインを取りに行っている間、そして、双子が配膳に出ている間に、ヘレン様には完全な空白時間があります。誰にも見られていない厨房で、彼女はいったい何をしていたのでしょうか。


 ライラ様。

 これはもう言い逃れはできないと思うのですが、いかがでしょう。

 “愚者の毒”を繰る魔女は、誰だと思われますか。

 お返事、お待ちしております。


 敬具

 エーリカ・R・ワトスンより

【ささやかな挑戦状】

手がかりはすべて出揃いました。

魔女の正体はわかりましたか?

確証はないけど誰々が怪しい等も大歓迎です。

よければコメントで推理してみてください。

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― 新着の感想 ―
繰り返し読んでみましたが、お手上げです…! 後半に突然ヘレン様に不利な証拠らしきものが出てきたのが不自然ではないかと考えましたが…かといって他に特出して疑わしい方も見つけられず…。 今回もまた7月12…
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