Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ#78
セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #78
目が覚める モップにホースが絡まっている これに燭台が加わって…邪魔 はじめて、苦しい、と感じる
なるほど ホースで首を括れという暗示か
這い出る キムはまたそこに立っている
左右に揺れる 意識がない ふらつく これは……
顔が左右でズレている 真ん中…芯中線とかいったか 指先ぐらいの幅で…鼻が縦にずれる 顎がずれている 色男が台無しだ
左手が…肘から先だけが反対に付く 両方が右腕 利き手を増やそうとしたのか? 体が右へと傾く
足が…膝の部分で 荒い糸で 縫い付けたられたようなギザギザ 脹脛の後ろの筋肉がない
これは…かなりやばいな
そう思う 無理やりたたき起こ…その瞬間、いきなり殴られる ダメージエフェクト 左頬に痛み 無意識に動いている
さすがハクスラ脳 寝ていても戦いを忘れてない 感心する 面倒だ
避ける 何度かは喰らう いくつかそんなやり取り キムの目に生気が戻った
「あれ? マイケル? そうだ、マイケルだ、あんたマイケルだろう? このゲームの主人公の……」
だからそれは前にも…「お前…何も覚えてないのか?」
「は? なにをだ? 何を…ここはどこだ? なんでおれはこんなとこにいる?」
辺りを見回す また初めからか
「お前は…キム。ゲーム、St・ミカエル・ラザフォード・ホスピタルってやつをやっている。そうだな?」
「ああ…なんでおれの名を? ははあ、さてはお前もおれのファンだっていうんだな? そうかそうか…ランカーにもなると、ほんと大変だ」
そうか 乗りツッコミをしていいか? そんなこと いまは関係ない
「それはよかったな。でだ、今までのことは覚えてないんだな?」
そういうとキムは明らかに狼狽えた
「いままでのこと?」
「ああ、お前は上の階の首の部屋で目覚めて、そこを突破して降りてきた。オレにはそういった」
「首の部屋…ああ、あそこか、それで…モンスターをぶっ殺して…? そこまでしか覚えてねえ、オレはその後どうしたんだ? なにがどうなって?」
顎に手を当てて何か考え込む 腕がおかしいことに気がついてない 腕を組もうとして…上手くいってない どこもかしこもちぐはぐだ いま話しただろうが……
もう一度教える 一番役立たずなタイプか 戻っても覚えていないのなら、死ぬ意味がない アイテムも持って……
「そうか…おれはそうやってここに……ここは二階の薬室か」
新鮮な目をして 辺りを眺める のんきだな 慌ててない というよりも状況が正しく判断できないといったところか
実感がないからな 男性はそうなる
「お前…その目はどうしたんだ? モンスターみたいになってるぞ?」
指差して ニヤつく あのなあ……
「お前が殴ったんだろうが」
「まじか? そりゃひでーな、あははははは」
腹を抱えて笑う 笑うとこか?
「それよりも聞きたいことがある。キム、何かアイテムを持ってないか? ポケットやどこかに、なにかないか?」
マッチ ライト そんなのがあったんだ こいつが持っていないはずがない
オレのは…ガラスの破片か? あれは後から手に入れたものだ
「アイテム? なにか…!」
そういうとキムはポケットからそれを取り出した
白い四角いピルケースだ




