Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #75
セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #75
さて…そうなるとこの男は何なんだ?
動かない オブジェクト イモータル属性 離れた頭
………
関係ないなら放置だ そんな顔をするな たぶん…また来ることになる
全部の死体が動くなんて…余りにも出来過ぎている
ここのトイレは闇がない 外に比べれば格段に明るい 薬剤室のようだ
奥の穴の前まで 何の障害もなく進む
それにもう一つの懸念が加わる
隣人がでない
結構遊んでいる 新エリア 新ルート 堪能している 自覚がある
いつもなら出ていてもおかしくない時間だ そう考えて もう一つの可能性を探る
新しいエリアに入ると隣人の出現時間が延びる
ゲームのときはそうだった 東棟から西棟へ行ったときも キムが現れたときも
ゲーム的にカウントが止まるのか リセットされるのか 確証はない
それともうひとつ
黒い墨のような境界
ここで遭遇したことがない
一番奥の子供部屋 あの場所ではたしかに会ったことがない どれほどいても出なかった
三階の剥製部屋 二階 スタート地点の真上 あそこもそうだった
他にもいくつか
ただ…そこを出た途端に襲われた まるで分っているかのように
いや…わかっているんだろう たいていのゲーム内部の処理というのはそういう風にできている
格ゲーのCPUは溜め攻撃を溜めて行わない これと一緒だ
なら…早々にこの穴は潜るべきだ
誰がどんな手段でここを開けたのか 子供部屋もそうだ 壁が何か強い力でぶち抜かれている ハンマーがある? それで開けることができる? まあ無理だな
あったらあったでいいだろう
指先を入れ込む 波紋が広がる きれいな黒より黒い黒 後ろの背景が写り込んでいる なのにオレは映らない 歪む後ろの個室 ああ そういうことか
壊れた個室 上の水槽タンクが設置されていた場所がちょうど見えるようになっている
ここを通ろうとすると…スピンナーに気がつく算段
そんな工夫さえして カードを取らせる必要がある、ということ
ここは元から通ることができたということ
こんなことにさえ気がつかなくて、なにがクリアしているだ
自分が笑えてくる いや
もともと 人に自慢できるような人間でもねえ
できるのは…死に戻るぐらいのものだ
オレができるのはほかの奴が死んでもいいように 先に死んでいくことぐらいだ




