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Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #36


セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #36



小児病室は西棟、二階、4部屋 それぞれが合わせ鏡のように作られている


室内の配置も 構造も 左右部屋対称


手前から二番目の部屋には入れない 入れるのは一番手前 三番目 そして一番奥


二番目の部屋はわからないが、ほかは全てそうなっている


ドアが開くのは一番手前と三番目のここだけ


こことこの左の一番奥の部屋は繋がっている それで行き来ができる


そこでしか行き来できない


その通路はいま、閉じられている 鍵がかけられ開かない 一番手前の部屋とここに、その扉を開けるためのヒントが置かれている


とはいえ、だ


答えは単純 見なくても答えられる


一番手前の扉に入ると、廊下にナースが現れ、通路を塞ぐ


わざわざ戻って、入る必要もない



入口すぐ横には左に、入り込める狭い隙間がある 暗く、隠れることができる幅


そこへと入る 左手の痛みに強く押さえる 鋭い、鼓動と同期する痛み それはオレが死んではいないという証


室内を見渡す


子供がすすり泣く


右側に大きく開けた部屋 壁にある絵


カーテンはオレでは開けない 子供に近寄って、声をかけ、母親が開ける それで通れるようになる


ふつうは一旦戻って、塩酸を持ってきて使う もしくはここで松葉杖


それらはもうない あるのは…ペンだけだ


これで…そう考えた時


カーテンを引いてみる


隙間から、手を伸ばす カーテンに指先が触れる つかんで、ゆっくり引く 開けてみる


ゲームではこんな薄いものさえも開けることができなかったというのに


そこにある子供用ベッドに乗り上げることさえできなかったというのに


カーテンはあっけないぐらい簡単に開いた


ベッドに上がり込み、通って、その向こう、コの字の内へと入り込む


なぜかこちらには気がつかない女性 アメリカの昔の母親という、出で立ち


余りの呆気なさに吐き気がしそうだ



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