Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #22
セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #22
いくつかのホラーゲームで、一時期、このタイプが流行った
バイオ4 静丘の惨劇2 絶体絶命と死 古くはSOS沈没船からの救出
自分だけならどうとでもなる 死んでも先へと行ける チャレンジは平等だ
だがここにNPCが加わるだけで難易度がぐんと跳ね上がる
そして
大抵のこういった奴らはどんくさく、察知しない
指示しないと何もしない やらない 自主性がない
生き残ろうとする意志さえなく、死んでみようという勇気さえない
邪魔なだけ
そして…これがそれだったら?
ゲーム的にはあり得ない あり得ないからこそ誘導される 落とし穴だ
「クワシマ?」
いけない 思考の沼に落ち込んでいたらしい そんなことして立ち止まっていたら時間フラグが立つ
「お前は…」
「ジュディ」
「ジュディは学生か? ボストンのどの辺に棲んでいる?」
「なにいきなり?」
そうだろうな、自分でもそう思う
こういう時、コミュ力がない奴は役に立たない 特に選択肢が出ないのなら
まあいい
「いや…オレは日本、サイタマというとこにいる。住所は…いえないが、日本に来たことは?」
「ない、アニメの祭典には一回行ってみたい。こっちには…ないから」
そうか
「ボストンってのは良いところなのか?」
「? 田舎よ、くだらない決まりばっかりあって、古い街並みで…観光にはいいかもしれないけど、来ても何もないわよ」
「それはオレの周りも一緒だ」
「日本なのに?」
「首都と一緒にするな。一区間、外に出れば原野が広がっている」
特にオレのいたら辺は、そのへんの草でも食わしておけ、ってぐらいのところだ
「原野ってさすがにそれはうそでしょ?」
「どうしてそう思う?」
「日本の映像でそんなところ見たことないから」
「そうか…さすがに侍とニンジャはもういないぞ」
「そんなの常識でしょ? …もしかしてまだいるの? リアリィ?」
「アニメかゲームの中にはな」
あと漫画の
「なあんだ、期待して損した」
「この会話は自動翻訳されていると思うか? オレにはジュディの声は日本語に聞こえる」
「そうなんじゃないの? わたしには英語に聞こえるもの」
「おかしいと思わないか?」
「どこが?」
「このゲームにそんな高性能なエンジンが搭載されているようには思えない」




