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Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ  作者: 桜葱詩生


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117/126

Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #112


セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #112



ホースを登る キムが仏頂面で座っていた 胡坐をかいて…右手拳で顎を支える 悩む男のポーズ 確かそんな彫刻の姿勢


「おめでとう!」


「めでたくもねえんだけどな…何してんだよ? こんなところに座り込んで」


そう声を掛けるとキムはやっとこっちに気づいた


「マイケル! お前……」


両肩を掴まれ 前後に揺らされる ほんとどうしたんだ? お前…対照的に平然とした顔をする


「どこいってたんだよ、お前…戻ってきたらいなくなってやがって…おれはてっきり……」


? なぜか悲愴な顔をする…?


「オレがどうしたって?」


死んだかと思ったのか? このゲームで? そりゃあ死に戻ったが…意図が掴めないでいるとキムは顔を振って肩を離した また腕を組む


「いや、そんなことはいい…それよりどこいってたんだよ? どういうことだよ? いねえって…あっちでずいぶんと待ったじゃねえか」


寝てたやつが何をいう


「そうか? それはすまなかったな…見ての通り、死に戻ってた」


「なんて素晴らしい!」


「はあ? だからいったじゃねえか…薬で何とでもなるって……」


「お前の持ってる薬はオレには効かない。それはお前専用だ。ほかのプレイヤーには何の恩恵も与えない」


そうなんだ…もう確かめた


「なんだよそれ? 訳がわからねえよ……」


ああ そうだな まあそれは後だ


「それより…これを見つけてきた。円環の輪、あと…球だな」


よくもまあ…ライトがなかったら絶対見つけられなかった シリコン人形の奥 違うアイテムだった 光ってたしな…それはエマリアに持たせてある


「おれも見つけたが…球だけだ、緑だな」


「死体袋の屍体には触らなかっただろうな?」


「それなんだがな…ドアに謎解きが仕込まれている。開いてるところは…彫刻みたいな奴ばっかりだった。リドルは解いてないから…わからない」


ばつが悪そうに頭を掻く さっきの…以前の勢いはどうした?


「並び立つ者もいないほどの偉業!」


円環の輪 小さい丸い輪 プレート 集まると同じような大きな輪 表面には…模様と文様 アルファベットと数字が並ぶ


球 緑 黄色 オレンジ 紫 透明…白 なら…わかりやすい 問題は…これで何をするかだ


でだ、「下でほかのプレイヤーに会ってきた。お前好みの…いい女だったぞ」


どちらかというと、こっちの方が重要だがな そういうと……


「なんだって?」


驚愕した顔で どこぞの人形店の御曹司のようにキムは驚いた それは、なんですって? だ


「最高だ!」



▼▼▼▼



女の名前は…マリア・エドゥアルダ・ルイーザ・ゴ…長ったらしかったので


「エマリアでいいか?」


ルナ…でないなら何でもいいぞ? そう聞くと……


「なにそれ?」


身体を半斜め 避けようとしながら、すっげー顔 お前の方がよっぽど…まあいい


「エドゥの頭の文字を取って…普通にマリアがいいのか?」


それともルイーザか?


「いいわそれで」


そうか 話をして、聞く


「夫と通話をしていて…寝落ちをしたと思ったのよ。その時まではきちんと覚えてるもの…でも……」


「こっちにいた」


「そうよ…気づいたら、何もない部屋にいて…何ここ? ってパニックになってたら…ドアを開けて女が入ってきたのよ。何この女? って思ってたらいきなり襲い掛かってきて…そのあとは逃げ回ってたわ……」


「良く捕まらなかったな?」


「これのおかげよ」


ライトを見せる 手のひらに入るサイズのLED


「ライトで…こう顔面に光を当てると……」


だからってオレに当てるな


「そんなふうに嫌がるのよ、近づいてこないの。それでなんとかね。でも部屋を出れたのに…もうしつこいったらないのよ、あの女…追ってくるのよ、あっちこっちいって、隠れてても絶対来るの…何なの? あの女? ワタシが何したっていうのよ…信じらんないわ…それで…見覚えがあったここに隠れたのよ……」


はじまったのは…どこかの階の部屋 それは覚えてないらしい トイレの外の騒動で出て行ったと思って、出て来たら オレを見つけた


「そうよ……」


住まいは南米、ブラジル 北部のセアラ 地図でしか知らないオレには どこかわからない


ブラジルはホラー大国だからな…そう聞いた記憶 しかも伝統的なゾンビ崇拝だ 南アメリカはそういったことの故郷だな…ブードゥーも…はもう少し上か


あとなぜか? 既婚者っていうのを強調された 年齢と体重は秘密 スリーサイズも秘密 いや…それはいい それにしても…だ


ドアを開けられるチート これは間違いないようだ


「目の端に数字がないか?」


そう聞くと……


「……あるわ! なにこれ? いやあ…なによこれええ? 目の中になにか書き込まれたっていうの? エイリアンの仕業? あんた…ゾンビじゃなく…エイリアンだったの? わたしを捕まえて何しようってのよ!?」


さすが…見当違いの間違い方をされる チュパカブラが生息する地域 そういったことにも余念がない


「それが回数だ。数字はどうなっている?」


「え? どうなってる? 数字が書いてあるだけよ…何よこれ? どうやったら取れるの? いやあ…目が潰れるなんて止めてよっ! どうしたらいいの? これええっ!」


話が通じているのか…通じてねえのか……


なんとかなだめて…こんな感じの 同じ話を 何か それでやっと エマリアは状況を飲み込みはじめた ドアの向こうでナースがやきもきする気持ちもわかる



キムが…憮然とした表情で 胡坐をかいて 機嫌が悪くなったのもわかる とにかく…話が長い 通じない



最後には…最期でもねえか 泣きだした 自分の不運を嘆く…やめてくれ…自分の旦那に慰めて…そうもいかねえか


「大丈夫だ、ほかにも捕まっているプレイヤーがいる。そいつらと力を合わせてここを脱出するんだ。いいか? 心をしっかりと持て、叫んで気が済むのならそれでもいいかもしれないが…周りが常に助けてくれるとは限らない。そうだろう? 怖いのは分かる、オレも怖い」


嘘だけどな…方便てやつだ


「だけど、泣いているだけじゃ、何も解決しない。それは分かるだろう? 勇気をもって…立ち上がるしかない。大丈夫…旦那とも連絡が取れていたんだろ? なら絶対に会える、会わせてやるから…さあ、立ち上がれ……」


そうさとす…どうもオレの性分じゃねえな……


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