Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #110
セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #110
マップはなかった 燃えたんだろう…燃えたのか ああ……
イベントリー 総数を確認できないことだけが…救い どこにも何にも救いなんてねえけどな
燭台で壁を打ち付ける 気づいてこちらに来るナース 青色…徘徊 捕まらないように…離れすぎないように…エレベーターホールまで誘導…が 来やがらねえ
薬剤室の前までは来る が、扉を潜らないで 帰っていく 止めくれ 動きが変わっている
異世界攻略は攻略本の通りに でないとユーザーは辞めていく 攻略動画の再現困難…よくあることだったな
さて どうするか……
男子トイレ 扉の前まで誘導するも…ここでも帰っていく さすがにトイレに連れ込まれるのは避けるか……
ふむ……
男子トイレまで誘導 近づいたタイミングで…呼び鈴を投げる ここの扉の正面奥 そこがエレベーターホールへの扉 どこでもいい…当たれば良い
軽快な音を立てて呼び鈴がナースを呼ぶ 律儀にそちらへと顔を向けて、いそいそと向かうナース その後ろを通って…奥へと向かう こちらにはまったく気がつかない ドアを開けて入る…そこで気づく
なんでナースはドアを開けなかった? 入らなかった? 素朴な疑問
ナースはドアを開ける 鍵はムリだが そうか…ここには鍵があった いま開いたが?
鍵がかかっているかどうかではなく? 鍵があるかどうかで制限がかかる? まさか…扉を開けっ放しにしておく 検証はすぐに行える 良い機会だ
スタート位置の病室 以前と同じに…陰湿な空間 天井から血が滴り 体を染めていく が、それはすぐになくなり 元の病院服の色味へと戻る
処理が大変だからか…血が滴っているのは二階ではここだけだ 手を抜くな
右の壁の上 ご丁寧にある文言
知恵を使え 観察せよ 生き残る方法はいくつもある
そんなにねえんだけどな…その反対のベッド 真ん中のカーテンが締まっている
閉めてここを出た覚えはない 二番目の…隣人がいたベッド そのほかは…以前と同じ
カーテンに手をかけ…開ける
「!」
誰もいない 血の跡が残るマット 以前と同じ何もない…いや……
「フッ、フウゥ、フッ、フウウウゥ」
ナースが扉の前 帰って来て立ち止まる 開けっ放しの扉 入ってこない リスタート地点 鍵がある扉 固定と隣人以外はここは安地 それと…再開がここになった 新たに知るいくつかの真実
サンプルが少ないが 確定はまだ 来ないのなら好都合だ
一番手前 スタートのベッド ともに…しゃがんでみても誰もいない 紙もない こちらが見えているのか…ナースがうめき声を上げて 蠢くが入っては来ない
「ウウウウ」
………あのなあ? 息が漏れてるぞ?
開けたカーテンから 二番目のベッドがある空間へと入る そこでしゃがみ込む 横から…下を見る どうやって入ったのやら……
「ぎゃあああああああっ」
ああ うるさっ…眩しっ
人の顔を見るなり…そいつは目をひん剥いて 大声を上げて 驚愕して ライトをこっちに向けた
強烈な光が目に入る その姿を消す 黒い円の残像を残す
「まぶしい…やめてくれ…お前なあ……」
「いやああああああっ、はあっ、ああああああ、いやあっ、ああっ、はあああっ」
後退るように…狭いベッドの下 叫ぶ
光を手で塞いで…覗き見ようとするが……
「ぎゃあああああああああああっ」
バケモノがそこにいるみたいに 絶叫した いや、とっくの昔にバケモノか……
死に戻っても何ともねえんだからな…そんな奴、もう人じゃねえ
「いやああああああっ、いやあ……」
狭いベッドの下で…丸まろうと努力する女性 体型そのものが丸い もがく ここはある意味、隠れられるところだが…見つかったらどこへも出れない袋小路だ 大丈夫なのは…ナースだけだ そのまま永遠に対峙したまま死ぬ以外の行動が消滅する罠
「落ち着け…こっちもプレイヤーだ。この顔…というか、格好に見覚えがあるだろう? このゲームをやっていれば……」
「ぎゃああああああああっ」
人の話を聞かないのが…女性の特徴だが…さすがにこれじゃあ、話しも出来ねえな……




