Try n Dead 狂気系不条理ホラーゲームに転生させられたオレはゆるく死に急ぐ #103
セント・ミカエル・ラザフォード病院からの逃亡 #103
残念だが オレたちが神に祝福されているとは思わない 噛み、なら祝福されているだろうが……
女子トイレ入り口まで戻る 途中、目が回り、へたり込むキム 三半規管が悪すぎないか? 3Dゲームに向いてない
目線を前にしたまま 進む すぐ前 捩じれ行く空間だけを見る 眩暈 吐き気 眩み…状態異常を食らう 吐き気? ほかの所では何ともなかった さすがにそれを回避する、都合のいいものはない
体力を即座に回復させる そんな薬もない…キムのを除いて
「最高だ!」
「座ったままでいい、奥の修道女から目を離すな…オレはなるべく端を歩く」
穴の横で ヘタったキムにそう指示する また立ち上がれなくなった…とかやめてくれ
「ああ、いいぜ、あれを見てるだけでいいんだな? んなことやってもなんも変わんねえと思うがな」
「それはやってみないとわからない、こんなふうにな」
「………なんなんだよ、それ? わけわかんねえ…」
そうだな
下から来た穴 登ってきた黒い淵 そこに立っても落ちない 入れない 固い…周りのタイルと同じ音がする床
「天才だ!」
天災の間違いだろう? どっかの竜種みたいな、な
「ここから元へは戻れない、ということだ。だから…ホースも戻せない」
断面で固定された ここに閉じ込められた そう考えるのが妥当 ほかの所がどうなっているか…確かめないといけなくなった
黒い縁 確かにほかは全て一方通行 そこからは戻らない 次の場面 シーン 状況への転換口
例外は…人形部屋 二階W-203 あそこも戻ろう…とは考えない あそこは天極 出るとか…もったいない
天獄? 戻る必要がない箇所にある…入口?
「氷みたいに冷たいな…それに硬い。黒い蓋をされたのか……」
「なんて素晴らしい!」
その言葉に意識を戻される どうも…こいつといると思考の底へと落ちて行く それはここでは死を意味する
まあ…死んでも何ともねえけどな
手を伸ばして 縁を触るキム 蓋か…良い表現だ
「ここから下のトイレには戻れない、何か取り忘れていたとしたら死に戻るしかない。リドルルームはたいていそうなっている。三階はそうなんだろう…西には謎部屋ばかりだしな。なら、こっちがそうなっていてもおかしくない」
「だからおれには死ぬなっていうのか…記憶をなくすから? なら…この数値はなんだ? これがMAXになってもダメなんじゃねえか?」
確かにそうだな なにか、法則があるのかもしれない
「これは…オレの考えだが、それでいいか? 正解かどうかはわからないぞ?」
「構やしねえよ、で? どうしてなんだ?」
ふう…探究、解明は性に合わないんだが……
「お前のその数値に上限はあるか?」
「ない、お前のは?」
質問を乗っけるんじゃねえよ
「おめでとう!」
「360、最高で6分間だな」
「! そんなにかよ……」
絶句をするキム なぜそんなバケモノを見つけた、みたいな目でオレを見る?
「ああ。だが…たぶんだがそこまではいかない。到達しないだろう」
永久に そうなっている
「なんでそんなことがわかる? お前は…なんだ? このゲームの作者か何かか? あんまりにもわかりすぎてて引くぞ? そこが引っかかる」
引っかかる? なるほど…そこがお前が上にいたがる理由か……
相手が信用できない なぜなら、わかりすぎてるから……?
「クリアしているということは前にも話したはずだ…が、覚えてねえか」
失念していた
「そうなのか? くそっ、そういうことは早くいえよ。ヘンな勘繰り、しちまったじゃねえか……」
「天才だ!」
そういうとキムは胡坐をかき、後ろ頭をガシガシ、掻いた お前…トイレで直に座れるとか…少しは気にしろ 変なところ以外でな




