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I'm your friend.


「君も、生徒会に入らないか?」


生徒会ってあれだよね。会議とか今週の反省とかして学校の運営を行う人達の事だよね?それに僕が誘われている?なんで?


「理由がわからないって顔してるねww。いいよ。教えてあげる。事の発端は霰ちゃんが君に連絡先を聞くのを忘れたーって言ったことなんだ。」


「連絡先?」


まあ、確かに上咲さんとは連絡先を交換してないけど。友達になったら交換するものなのか。一つ勉強になったね!


「そう。で、それが私たちの耳に入ってどんな人物か聞いたんだ。そしたら霰ちゃんから出てくるのは賞賛の嵐だよ。「彼のここがカッコイイ」「彼のここがかわいい」って一気に出てきたんだ。

もともと理事長を通じて多少の交流があった霰ちゃんは大人しい、静かな子ってイメージだった。でもね、君のことを話す時は無邪気な笑顔を見せてくれたんだ。

だからね、ぶっちゃけて言うと君には霰ちゃんの起爆剤になって欲しい。どうかな?」


僕はどうやら上咲さんの友達をちゃんと出来てるみたいだ。

ところで男の僕に『かっこいい』は分かるし嬉しいけど、『かわいい』って!?可愛さなんて幼少期に置いてきたと思うんだけど!?

女子の可愛いは容姿だけじゃなく、広い意味でのかわいいとは知ってるけどそれでもなんかなぁ〜・・・。

生徒会かぁ。ここで断れば多分二度とチャンスはないだろうし、何より上咲さんともっと仲良くなれるチャンスだ!


「生徒会でお世話になっていいですか?」


「「もちろん!」」


満面の笑みで応えてくれた。


「いやぁ〜、最近は人員が少なくて困ってるんだよねぇ〜。」


「そこに運良くこんなにいい人材が来るとは、もしやそう言う運命にあったのかもな。厳刃くんは。」


会長、ロマンチストだなぁ。運命か。この世が運命の連鎖で出来ているのならきっとこの先も何度も選択があってたくさんの出会いと別れがあるんだろうなぁ。蝉丸も詠んでたし、人との出会いは大事にしないとね!










「「あとは若いお二人で〜」」


僕は今、生徒会室のソファに座らされている。上咲さんと二人きりで。

なんで!?嫌じゃないけど!うれしいけど!多分、気を使ってくれたんだろうなぁ。


「げ、厳刃くん。」


「どうしたの?」


「あ、あの………………………」


「隣っ!!座って・・・いいですか?」


「いいよ。」


「そうですよね。ダメですよね・・・・・・・・・って!?いいんですか!?」


いいに決まってるじゃん。ダメな理由なんかないよね!友達だし!

友達だし隣に座るのも普通だよね!


「失礼しましゅぅ·······」


「えへへ。そういえばなんで理事長さんの娘さんってこと教えてくれなかったの?」


「それはその···打算抜きで仲良くなれる友達が欲しくて·······」


しまった。上咲さんは今すっごい暗い顔をしている。過去になにかあったんだろう。それを思い出させてしまった。


「ごめん、上咲さん。無神経だった。でもさ。そんなにつらそうな顔しないでよ。」


優しく、優しく、そっと抱き寄せる。毛繕いをするように丁寧に優しく撫でる。


「辛いならさ、話してよ。友達じゃん。頼ってよ。こんなことがあって辛いんだって。僕でよければさ。いくらでも付き合うよ。泣きたいなら胸だって貸すし、辛いのなら何度でも慰めるよ。そばにいてって言うならいつまでもそばにいる。」


「·····ほんと?」


「うん。」


「なら······私の家に来てください。」


「うん······うん?」


「男に二言は?」


「·····ありません。」


上咲さんの家にお呼ばれするのだった。








ゴーン、ゴーン


僕は今、上咲さん家に来ている。家っていうか屋敷なんですけど。インターホンの音もすっごいゴツイ。

ちょっと準備があるそうなので先に帰ってもらってその後、僕がお呼ばれした。

The・和風屋敷って感じ。江戸時代のいい所の子はこういう所住んでたんだなって感じ。すっごい広い!

まずは門がある。そしてデカい!理事長さん金持ちなんだね!


「こんにちは。待ってました。上がってください。」


「お、お邪魔します。」


うぉー!!!緊張するぅぅぅ!!


「あ、そこの部屋です。」


「ぅあ、はい。」


開けて出てきたのはとても広い豪華な茶の間ではなく、とても可愛らしい少し広めな1人部屋だった。


「ぇえ?」


「私の部屋です。好きなところに座ってください。」


ぇぇえええええ!!!!!?????『ワタシノヘヤ』!?

つまるところ······『カミサキサンノヘヤ』!?

そして好きなところと言いつつベッドの上に座った膝をポンポンしないでくださいね。

それ選択肢あるようでないから。はいその両手stop!


そして僕は、ベッドの上に座りました。


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