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水色桔梗の雫 ~異伝本能寺の変~  作者: つむぎ舞
六月十三日
66/84

決着③

 城下から攻める鈴木孫一すずきまごいち率いる雑賀衆と、覚率いる集団が戦っているのは本丸の下の二ノ曲輪辺り、鈴木孫六すずきまごろくの合図で全員が本丸から飛び出した。

 建物の廃材や土の起伏に身を寄せながら銃列を敷く。

「放て」の合図で一斉に鉄砲を撃ち放った。

 最初に皆で撃つのはこちらの数を多く見せるため、突然後方から現れた新手にさとりは十人程を迎撃に寄越した。彼等は短弓を携えている。


つばめ、あそこだ」

 矢と鉄砲による飛び道具同士の応酬がしばらく続く中、孫六が燕に向けて指差す。その方向にある櫓に人影が二つ、弥助やすけが女がいると声に出した。

「ここは俺達に任せてお前はあの女を狙え。そこを通れば近づける」

 そう言って孫六が示したのは本丸と二ノ曲輪の間にある空堀、ずっと奥までそれは続いている。

 雑賀者達に注意を引き、敵の視界を一時的に奪うための制圧射撃を孫六達が一斉に放つ。敵が銃撃を避ける為に物陰に身を隠した一瞬を狙って燕と弥助は空堀へと滑り込んだ。


 空堀は埋め戻されているのかかなり浅い。

 燕と弥助は背を屈めながら空堀の中を進み、孫六達が戦っている横をすり抜け女のいる櫓へと接近していく。途中、埋め戻した土の盛りで空堀が一部切れていた。

 頭を覗かせ様子を覗う。

 櫓の上に女ともう一人、そして櫓の下には刀を持った二人の男。これ以上進めば櫓の下の二人の男の目に止まる。


 ここで決める。

 仰向けに寝転び常世国に早合の首飾りに残された二発分の内の一つを装填した。

 カルカで弾と火薬を突き固めるキュッという音が聞こえぬよう孫六達の放つ銃声にその動きを合せ、全ての作業が終わると鉄の反面を装着した。

 必中の距離にはまだ遠いが、この常世国なら思い通りの場所へと弾は飛ぶ。鉄の反面の頬にある凹みに銃床を固定し息を整え、ゆっくりと狙いを定める。


 女の横顔、櫓の上で跳ね回り小刻みに動くその動きを目当ての中に捉えて、彼女のこめかみに狙いを定めた。吐く息に合せ常世国の引き金を引いた。

 噴き上がる発砲煙の先、あの女の動きが一瞬止まった。

 振り返り隣で崩れ落ちる男を見下ろしている。女との射線に隣の男が入り込んだのだ。弥助に体ごと空堀の中へと引き戻された。


 駆け寄って来る二つの足音、弥助が背の刀を抜きながら飛び出していった。そして二人の護衛の注意を引くと、彼等を引き連れてこの場から離れていく。

 燕はゆっくりと周囲を覗った。

 女の護衛の二人は弥助が引きつけこちらに背を向けている。あの女も自分を狙ったのが弥助だと思ったらしく、興味が失せたのかもうこちらを見ていない。

 素早く空堀の切れ目を越えて向こう側へと飛び込んだ。

 もっと近くへ、今度は絶対に外さない。四肢の力を総動員して燕は這い続けた。

 擦り剥けた膝や腕に土や石が擦れる痛みに顔が歪むが、それが動き続ける苦しさを消してくれる。

 聞こえてくるのは弥助が刀を振るう気合いの声、時に短く時に重なるように刃を打ち合う音も耳に入る。女の言葉にならない狂気とも歓喜ともとれる叫び声が近づいてきた。


 ここだと思える場所で燕は停止した。

 早合の首飾りに残されたのは最後の一発。空堀の中で仰向けの姿勢で装填動作を終え、燕はゆっくりと体を起こした。

 火蓋を開き櫓の上の女の背中の中心より少し上に狙いを定める。


 弥助の呻く声が聞こえた。

 視線を女から外して弥助の方を見る。その先で弥助が、あの弥助が相対した二人の男をまだ倒せずにいた。そればかりか腕や肩を斬られて血を流しているのは弥助の方。

 二人の男が前後から同時に弥助を斬り上げ斬り下ろす。前からの攻撃を弾いたが背を斬られた弥助が横に転がり逃れた。

 追い討ちの刃が弥助に迫る。

 燕は弥助に刀を振り下ろそうとする男を常世国で撃ち抜いた。


 一瞬弥助がこっちを見て、すぐにもう一人の敵と相対した。

 櫓の上に視線を戻すとあの女も自分を見ていた。互いの視線が重なった。

 女が叫び声を上げながら櫓を降りはじめる。

 早合は尽きたが燕は背の刀を抜くことはしなかった。自分が扱える武器はこの常世国だけだ。燕も空堀から飛び出した。


 常世国は普通の鉄砲より長く腰を落とした姿勢では装填に時がかかる。立ち上がったまま燕は腰の火薬入れの蓋を開け、蓋の中に火薬を流し入れる。これが発射に必要な胴薬の量、それを銃口へと流し込む。

 目は一点、女の動きだけを見ている。

 幼き頃から幾度となく繰り返し修練してきた鉄砲への装填、見ていなくてもそれは成せる。まん丸の鉛玉を一つ取り出し銃口へと落とす。

 腕を高く伸ばして銃身からカルカと呼ばれる細い棒を抜き出し、それを銃口へと押し込み火薬と弾を突き固める。独特の摩耗音が一度、二度。


「あら、残念だったね」

 少し距離を置いて勝ち誇った表情の覚が燕の前に立ち笑みを浮かべた。

 彼女の両手に握られている二丁の小筒、その一つが燕に向いた。

 カルカを握りしめたまま体が畜生と声を上げている。撃たれる、燕は歯に力を込めた。


 銃声と共に左後ろから現れた黒い大きな背中が燕の視線を塞ぐ。弥助の呻く声、弥助が撃たれた。

 カルカを投げ捨て火皿に口薬を注いで火蓋を閉じる。

 弥助の背中の向こう、女の姿はずっと見据えている。

 女の叫びともう一つの銃声、火縄を装填。目の前で崩れ落ちていく弥助の大きな背中、女の姿が再び現れた。


 火蓋を開き常世国を構える。

 撃ち尽くした小筒を捨てた覚が小刀を抜き走り来る。右手で銃身を撥ね除け左手に逆手に持った小刀が燕に向けて振るわれた。

 体を回して刃を避けたが、鉄の反面が飛び、刃先が頬を裂く焼けるような痛みが燕を襲う。地面に転がり難を逃れた。

 刃を振り上げる女の動きが止まった。弥助が女の足を掴んでいた。弥助の足を何度も蹴り、腕の拘束を外す。

 燕は叫びながら跳んでいた。女の胸元めがけて常世国を両手で突き出し引き金を引いた。

 黒煙に混じり女の胸に小さな赤い花が咲く。

 目を見開いた驚きの表情のまま女は仰向けに倒れていく。燕も腹から地面に落ちた。衝撃で呼吸が止まりすぐには動けなかった。腕に膝に力が戻るまで、大きく息を吸い込み吐いた。


 誰かが近くまで駆けてきて、倒れている女を見ると再び駆け戻っていく。

「覚様が亡くなられた。死んだ、あの女が死んだぞ」

 そんな叫び声が遠のいていく。


 弥助は? 燕は常世国を支えにして膝を立てた。殆ど這うようにして倒れている弥助の元へと辿り着き、彼の体を膝の上で抱き起こした。

 弥助の胸が大きく鼓動している。生きてる。

 傷だらけでどの傷を押えていいのか分からないくらい、血があちこちから流れている。手と腕で必死に傷口を押えて弥助の名前を呼んだ。

「燕、怪我してる」

 弥助の大きな手が、燕の頬の傷に触れる。

「馬鹿、お前の怪我の方が大事だ」

 自分の傷の痛みに耐えながら弥助が白い歯を自分に見せた。 


          *          *


 戦いがいきなり止んだ。

 それも一方的に相手が武器を落とし戦を放棄したという形でだ。

 武器を捨て呆然と立つだけの敵兵を興奮冷めぬ雑賀者が斬り殺す姿に鈴木孫一は怒声を上げた。

 雑賀者達と死闘を繰り広げた敵兵は十数人にまで減り、一カ所に集められた彼等はただ泣き出す者や頭を抱えて恐怖に震える者、皆、心の枷が外れて彼等が本来持っていた弱さが一気に吹き出した様にも見えた。 

 そんな無残な姿を晒す彼等に同情する気はない。こちらの被害も相当なものだ。

 当初の目論見とは異なり双方が正面から激突する乱戦に陥り、脊山城を攻め落とす形で戦は終わりを遂げたが、ともかく自分達は勝った。それだけが救いだった。


 鈴木孫一が脊山城内へと足を踏み入れるとすぐに孫六が来た。

 城将橋口隼人(はしぐちはやと)の捕縛で敵は戦意を喪失したのでは無いらしい。橋口隼人は味方の手に掛り死んだと孫六は自分に告げたのだ。

「そうか、燕があの女を倒したんだ」

 孫六が向きを変え走り出す。

 燕と叫ぶ孫六の背の先、黒人を抱えて座り込んだままのあの娘の姿が見えた。


「鈴木孫一殿ですか?」

 見上げた先に侍が立ち、その横には五郎ごろうがいた。侍は竹中重矩たけなかしげのりとそう名乗った。

 彼はこの城に残る人々を雑賀へと連れて行きたいという。城の本丸へと足を運ぶと千人近い民がそこに身を寄せていた。

 殆どが女子供に老人、そして腕や足を失った男達。

 彼等は教如きょうにょに率いられ高野山へと流れ着いた者達、竹中重矩は橋口隼人に残された彼等の事を託されたという。

 そこに至る経緯を鈴木孫一は竹中重矩に尋ねなかった。

 今、雑賀は復興の途上で多くの人の力を必要としている。それに彼等が加わる事で雑賀の民に同化できるだろうというのが彼の考えの様だ。

 しかしこれは、自分というより土橋重治つちばししげはるの領分だろう。そして重治なら彼等を拒むような事は絶対にしない。

 鈴木孫一は竹中重矩の提案を受け入れ、彼等を雑賀の地にまで送り届ける事を約束したのだった。



 負傷者を集めた一画に燕と孫六の姿を見つけた。

 板に乗っているのはいるのは異国の黒人。相当な傷を負っているようだが、ここにいる雑賀者達は皆、金創医としても優秀で、銃創に刀傷への対処には慣れている。あの黒人は命を拾うだろう。

 そのすぐ横で雑賀者達が数人集まり、大きな刀を手に取り不思議そうに見ていた。その刀の鍔元の刃に銃弾がめり込んでいるのだ。

 弥助は二発の銃弾を受け、一発は彼の肩を砕き、体の中心に届く致命の一発をその刀が防いだ。真っ直ぐ刃で受ければ弾は両断されそれぞれが弥助の体を撃ち抜いていただろう。

 まさに強運、如何なる達人でも狙ってそれを出来るものではない。


 戦で亡くなった死者達の骸が、先程まで敵味方に分かれて戦った者達の手で空堀の中へと並べられていく。

 城将橋口隼人の亡骸が奥の館から運び出されてくると、その周囲に人々が集まり手を合せてその死を悼む姿が見られた。

 反対に目を見開いたままで死んでいる覚と呼ばれた女の遺体には誰も近づかず、触れようともしない。放置されたままのその姿を見かねた雑賀者が板に乗せ彼女の亡骸を運んだ。


 覚、女はそう呼ばれていた。

 人の心を読み食い殺す時を狙うもののけ、向けられる敵意や恐怖を敏感に察知したという。

 燕だけが運ばれていく彼女の顔をじっと見つめていた。


          *          *


 全ての事を終え、鈴木孫一達は堂々と脊山城の正門から帰路についた。

 下り坂の途中で死屍累々の中、へたり込む五人の雑賀者の姿が見えた。彼等の事は孫六から報告を受けている。

 燕と孫六が彼等の姿を認めて駆け寄る。

 立ち上がる男達、その中の一人、返り血で染まってボロボロの姿の裏一りいちに燕が飛びついた。

 燕の半泣きの笑顔の前では俺の労いの言葉など不要、鈴木孫一は生き残った彼等と視線で言葉を交して、転がる敵味方の遺体を沿道へと並べた。

 ここは敵地、彼等を埋葬してやる暇は無い。並べられた遺体に手を合せて隊列は坂道を下っていく。裏一達が追い返した二百の敵の大半は、紀ノ川の対岸でこちらの姿をじっと覗っていたが、少しづつ数を減らし高野山へと続く山中へと消えていった。


 紀ノ川を下り高野山の支配地域から脱すると、隠していた馬達を置いた場所で鈴木孫一は良く走る馬三頭を選んで竹中重矩と五郎、五郎の手下の三人に与えた。

 彼等はすぐにでも明智光秀の元へと戻らねばならない。あの娘、燕もおそらく彼等と共に行く。

 荷車に乗せられた負傷者達の中に重傷の弥助はいる。彼は燕とは一緒に行けない。馬に跨がった燕の姿を見て、弥助が周囲が驚くほどの泣き声を上げた。

 燕が慌てて弥助の側に寄り、何かを言い聞かせている。


「でかい図体して情けない奴だ」

 孫六が馬を寄せて鈴木孫一に言った。

「お前の知らぬ時を過ごし生死を共にした。離れたくないと思うのは当然だろう」

「あの怪我ではもう燕は守れない。これからは俺が」

「駄目だ」

「頭、なぜだ。俺なら出来る」

 鈴木孫一は駄目だともう一度言い含め、自身の右手に巻かれた血まみれの布を解いて見せた。


「この手ではもう鉄砲は握れん。俺は鈴木重秀すずきしげひでに戻る。お前が今から孫一を名乗るのだ」

 雑賀孫一の称号は雑賀随一の鉄砲巧者に与えられるもの、年齢は関係ない。そして鈴木孫一の知る限り、その名を継ぐ資格のある者は雑賀に孫六しかいない。

 その名を継ぐ者は当人が望むと望まざるとに関わらず、雑賀の指導的な立場を担わされ、十ヶ郷の鈴木家の次期党首となる。

 孫六はまだ年若く鉄砲の技量に申し分はなくとも、後者についてはまだまだ学ぶべき事は多い。それは鈴木重秀に戻った自分がこれから教えていく事でもある。

「俺が孫一、雑賀の孫一」

「そうだ。今からお前が雑賀の孫一だ。余所へ出かけて遊ぶ暇は無いと知れ」


 弥助が泣き止み、燕が再び竹中重矩の馬に乗る。彼女の馬が近づくと孫六は目を伏せた。

「孫一、弥助は傷が癒えるまで雑賀に残る。後の事を頼む」

「お前、弥助に何と言ったんだ?」

「傷が癒えたら明智の元へすぐに戻って来いと、そこで一緒に暮らそうと言った」

「それはお前、夫婦になるという約束をしたという事か?」

「馬鹿。そんなつもりはない。ただ一緒に暮らすだけだ」

「そうだ、そんな事はこの俺が許さん」

 孫六が横から口を出す。鈴木孫一は思わずその声に吹き出した。

 燕に全くそのつもりが無くても弥助は彼女の言う様には受け取らなかったのではないか? 今後彼女達がどうなるのか興味はあるが、それは二人とそして新たに加わったもう一人の問題だろう。

 弥助にはきちんと説明しておくと真顔で語る孫六を押しのけ、鈴木孫一は話を戻した。


「お前は雑賀に残らないのか?」

「私はあけちと約束した。全てが終わったら明智の下へと戻ると。私は明智の所で働く」

「お前の母親は笑顔に満ちた雑賀が好きだと言った。それを守れと俺達に託して死んだ。お前が目指すのはもっと大きな、この日ノ本全てをそんな国にする為の戦いになるのだろう。

 お前に自身にはそんな力も才も無い。だが力ある者に仕え、主が道を誤らぬよう導くこと、それは今のお前にも出来る事だ」

「分かった孫一、励んでみる」


 これが自分との別れの言葉だと感じたのか、彼女は自分に眩しい笑顔を返してくれた。

 燕が蛍火の面影に重なり、蛍火が自分に笑顔を向けた様に孫一には見えた。

 燕は知っているだろうか、彼女と明智光秀との繋がりが雑賀の民の希望となる事を、雑賀が雑賀のままの姿で織田の領国の一部となる事は大きな意味をもつ。

 雑賀は搾取されるだけの支配を受け入れない。それは民の為の政を統治者は考えねばならぬという事、織田によって統一されるこの日ノ本の支配体制を民の為の政に塗り替えていくその第一歩が、この雑賀の地から始まるかもしれないのだ。


 遠くなる燕を乗せた竹中重矩の馬、孫六を乗せた馬が名残惜しそうにゆっくりと前に出ていく。

「お前、あの娘に何も言わなかったが、いいのか?」

「今はまだ無理だ。燕の目に俺は映っていない」

 色恋に関しては女の方が早く大人になっていく。そして男は歳月を経ても子供のままの気持ちを持ち続けるものだ。

 馬首を返して孫六が自分に言った。

「俺は雑賀孫一の名にふさわしい男になって燕に会いに行く」

 だがあまり時は無いぞ、あれはいい女になる。その言葉は胸にしまっておいた。


 鈴木孫一の横をゆっくりと進む人々の長い列が通り過ぎていく。

 サイドストーリーにして謎解きの核心、雑賀編が終わりました。

 次回から激しい明智光秀の戦いが始まります。

 岐阜県の山奥にあるお寺、名前は忘れましたがそこに刀の鍔元に銃弾のめり込んだ刀が安置されているのを十年前ぐらいのネット記事で見たことがあります。

『鬼の刀』として伝えられているそれが、弥助が燕と旅することになった元ネタに繋がります。

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