プロローグ
どうもやもな~です。
今回の作品はハーレムも主人公がチートとかは無いです。
相棒がチートです。
では楽しんで
とある教室、
「今日テストだよ~。」
「俺は自信ないな~。」
そんな声が飛び交う。
彼らは何処にでもいるような高校生、何故テストでそこまで話が盛り上がるのか……。
それは彼らが今年卒業する3年だからだ。
彼らは辛い時も、挫けそうになった時も成績を落とすまいと必死に努力してきた。
それが……あんなことになるなんて……。
「ねえ佳雅埼くん……、さっきから一人でなに喋ってるの?」
「え?声に出てた?」
突然妄想キャンセルされた、元々しなくてもよかったやつだけどね。
彼女は咲紗塚 弧待、俺の幼馴染みで俺と同じくラノベ大好き人間だ。
「正直言って引きそうになったよ。」
「そうになったと言うことは完全に引いては無かったのだね?」
「喋り方に何か違和感感じるけど……、まあこう見えて彼女だしね。」
ん?それは俺も初耳なのだけど?
周りを見ると女子どころか男子までニヤついていた。
も、もしかして気付いてないの俺だけ?ラノベ主人公あるあるの鈍感な性格ってやつですか?やっば!異世界行きそう。
まあ、無駄話は置いといて、いま咲紗塚さんめっちゃ可愛い。
「あの……一応恋人なんだからさ……、今日の放課後……、どこかに遊びにいかない?」
もじもじしながら聞いてくる咲紗塚さん、うん、可愛い。
まあ、テストは今日が最終日だから予定無いし、なによりも!
「勇気を出してオフェンスに出てくれた!これは断れないですね。」
対して俺は緊張感の無い発言をする。
しかし、どれほど緊張感が無くても、誘いを受けてくれるのは誰でも嬉しいこと、咲紗塚さんは写真を撮りたくなるような笑顔を見せた。
「ありがとう!じゃあ放課後よろしくね。」
咲紗塚さんはそう言って席に戻った。
周りはまだ話をしているが、チャイムが鳴り響いたので俺らのクラスは一時間目の授業を始めようとしていた。
しかし……俺らが始めたのは……一時間目の授業ではなかった……。
「まずはHRからだな。」
当たり前の事をボソッと呟いた少年、佳雅埼 佳丞はよく妄想したり独り言を言ったりするヤバそうな人間だが、実際は成績も平均以上でテストの点などもクラスでトップを争う程の実力者、運動なども人並みにできるし、ルックスも中の上。
妄想したり独り言を言ったりする癖さえ無ければ十分にモテていた可能性のある者だ。
しかし、妄想する癖のおかげで小説が好きと言う共通点のある咲紗塚と出会えたので、佳雅埼本人も、今の自分に不安は無い。
「さて……この雰囲気、異世界転移系の小説では、ここで魔方陣が出現してなんとなく異世界に行きそうだけど。」
佳雅埼はラノベ小説を読みながら適当なことを言っている。
そして……、そんな適当なことを考えていた佳雅埼を中心に、謎の魔方陣が出現した。
「な、なんですと!?も、もしかしてのもしかしてだけど!?この小説のように異世界転移してしまうのか!?そして私はどっちだ?勇者か?巻き込まれた者か?スキルは?魔法は?一体何が待っているんだ~!!!???」
もう独り言とは思えないほどの声量で、佳雅埼達は異世界に飛ばされた。
今の佳雅埼、ハイテンションである。
周りの者達は「お前のせいかよ!」とか「嫌だ~!俺は中二病になりたくねぇ~!」とか言っている。
しかし、そんな叫びも虚しく、佳雅埼達は、その日、教室から姿を消した。
「………、ん?」
目を覚ますと、そこは教室ではなかった。
佳雅埼達の見た光景、一言で言うのならば「城」と言った感じだ。
佳雅埼達が周りを見渡していると、後ろの方から声が聞こえた。
「おお!ついに勇者殿達の召喚に成功したぞ!」
その台詞に、佳雅埼は物凄い反応して後ろに振り返った。
何故なら、佳雅埼の憧れた展開の大事な分岐点となる存在だからだ。
「よく来てくれました勇者殿、我はこの国を納めております、ノルト・ワットラーニ・テルコニルスと申します。」
突然クラスに頭を下げたおじいさん、ノルトに、クラスの皆は唖然とした。
佳雅埼だけは「(変な名前だな)………。」とか考えていた。
「さて、勇者様達を読んだ理由なのですが……。」
ノルトは、まだ誰もなにも言ってないのに勝手に話を進め始めた。
「(ま、呼ばれた理由なんて大体が予想つくけどね)はい、何故俺らは呼ばれたのですか?」
佳雅埼は、わかっておきながら念のため聞いた。
間違っているのかもしれない、そう思ったからだ。
「うむ、では話そう。」
ノルトは、咳払いをし、クラス全員を呼んでまで何をしようとしたのか、その理由を話そうとした。
しかし、ここで無駄な横槍が入った。
「国王様!失礼します!」
突然部屋に息を切らしながら入ってきたのは、いかにも研究者っぽい格好の男だった。
「突然どうしたのだ?ザルサールよ。」
ノルトに聞かれ、研究者っぽい格好の男、ザルサールは呼吸を整え、佳雅埼と咲紗塚だけが衝撃を受けるような台詞を発した。
「この中に、勇者ではなく[巻き込まれた者]がいます!それも一人ではなく、二人です!」
「(て、テンプレ展開キタァァァァァ)ま、巻き込まれた者…ですか?」
ザルサールの言ったことに、佳雅埼は心の中で喜びの叫びを上げ、誰なのかワクワクしながら聞いた。
そして……、
「それは……君と、その後ろの彼女だよ。」
自分と咲紗塚だったと知り、固まった。
「……え?お、俺と咲紗塚が巻き込まれた者?」
佳雅埼は、この世界に来て初めて動揺した。