自白
「もう一度聞くぞ。事件の日、7月6日の20:00頃、あんたは何してたんだい」
「ああもう、だから刑事さんね、何度も言ってるでしょ。あっしは女房と家で飯食ってましたって」
「で、その女房がどうしたって?」
「ったく...。ですから、さっきも言いました通り、どっかに家出中でね」
「はは。このタイミングで家出かい。嘘ならもっとマシなのをつけ」
「しょうがないですよ、こんな嘘ついたって」
「じゃあ、その女房とやらはどこにいるんだ?」
「がっくり来まさあ、書き置きの一つも残してねえんで」
「女房とやらも、お前が殺したんじゃあないのか?」
「殺すもんですかい。あっしが逆に殺られますよ」
「とにかく言わねえつもりだな。俺は諦めんぞ」
「しぶといねえ、おたくも」
「お前の口から、殺したと聞くまでは絶対に尋問をやめねえからな」
「たいした腕じゃないねえ。あっしはもうすでに言ったはずですがねえ」
「なんだと?」
「。」