後悔
1~4時限目は全てを睡眠に使ったおかげで、午後はスッキリとした気分だった。
朝、本由良が僕と登校した気がするが、きっと夢だったのだろう。
午後の授業も終わって、すぐに例のゲームがしたいので家に帰ろうと、生徒玄関へと向かう。
「溝呂木、今日は部活来ないの?」
玄関掃除をしていた玖波に見つかった。
「例のゲーム、早くやりたいんだよ」
ニヤニヤしながら玖波に言うと、玖波は持っていた箒を落とした。
「おい、溝呂木・・・お前、マジで言ってんの? あれ、やってんのか!? 今日お前の家行って良い?! いや、お前は待たなくて良いよ! これ終わったら俺もすぐに追いつくから!!」
返事を返す前に勝手に僕の家に行くことが決められた。
「あんたたち、一つ屋根の下で何しようって言うの? また私の妄想のネタにされるわよ?」
掃除が終わった虎姫も、そこにいた。
「まあ、久々に三人で僕の家に来るのも、悪くないかもなあ」
結局、玖波の掃除が終わるのを虎姫と待つことになった。
その時、虎姫がまた本由良の話をし始めた。
「ねえ、今朝聞いたんだけど、溝呂木、今朝は本由良と登校してきたんだって?」
「ん? それ、夢の話だろ? お前に話したっけ?」
「目撃者、いっぱいいるよ?」
嘘だろ・・・?あれは、夢じゃないのか?
「な、なあ。僕って、学校内だとそこまで有名じゃないよな?」
虎姫はジッと僕を見てから、目を逸らして言う。
「・・・この際だから言っておくけど、あんたは、ゲーマー溝呂木って言われてるくらい有名だからね?」
「そ、それ玖波とお前が勝手に考えたあだ名じゃないの!?」
「誰かが言ってたから、それに私たちが乗っかっただけだけどね。それで、何で本由良と一緒に登校してたわけ? 夢の内容で良いから話してみてよ」
虎姫に夢のことを話した。
「あーあ。もう、あんた手遅れね。本由良に気に入られちゃったね」
気に入られたら、何か起きるのだろうか。あまり気にはならないが。
そう言えば、夢で本由良は図書室に来いとか言ってた気がするけど・・・
「なあ。今朝、夢かもしれないけど、本由良に放課後、図書室に来いって言われたんだけど、今からでも行くべきかな?」
虎姫は目を見開いている。
「本当に言ってんの!? もうあんた終わりよ!!」
「ちょっと、声が大きいって・・・」
そこに掃除を終えた玖波が来て、虎姫は提案する。
「じゃあ、溝呂木。とにかく図書館へ行ってみて。何されても良いように、私たちも近くで見てるから」
つづく
2ヶ月ぶりの投稿になりました。
こっちの方はネタを忘れたりしていて、最初考えた話とは、違う話になりそうです。
また不定期更新が続きますが、よろしくお願いします。