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サンドウィッチ

作者: やまひつじ

サンドイッチという食べ物を知っていると思う。

パンにハムやレタストマトなどをはさんで食べる料理だ。

朝食に、間食に、昼食に、夜食に、と口にする機会は多くあるだろう。

このサンドイッチの(sandwich)の名の由来といえばサンドウィッチ伯ジョン・モンタギューの話が一番有名だろう。カードをする片手間に食べられる食事として、かのサンドウィッチ伯が考案した料理という話だ。

他にも砂(sand)と魔女(witch)以外挟んで食べられる料理という由来もある。


ある日、夜遅くまで勉強していた俺は空腹を感じ、キッチンと冷蔵庫を物色しサンドイッチを作ろうと思い立った。当時喫茶店でバイトをしていたので作るのは手間じゃなかった。3分ほどで作り終えると玄関が開く音がした。父が帰ってきたのだ。「おかえり」と声をかけると疲れた様子で「ああ」とだけ返事をした。ちょうど作り終えたサンドイッチを食べるか、と聞くとまた「ああ」とだけ返事をした。

居間にサンドイッチを運び父と特に会話もないままサンドイッチを食べる。

俺は食べながらやはりサンドイッチはBLTサンドが一番おいしいな、と思いながら(このとき作ったのはハムとレタスのサンドイッチだった)父に「なにをサンドしたらおいしいだろうか」と聞いた。すると父は「おいしくないものならわかる」といった。それはなにかと聞くと「そのうちわかる」と答えた。どういうことかそのときはさっぱりわからなかった。


翌日。俺は母に帰りが遅いとしかられる父の姿を見た。

父は母の説教もほどほどに「仕事だから」といって家を出た。

ああなるほど、と納得した。しっかり勉強しようと思い、またサンドイッチにはなりたくないなとも思った。


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