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傷まみれの旅人  作者: へびうろこ
第三章 「中級警戒区域合宿」
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Act77 響音不在、その中で

遅れて申し訳ございません!

次の投稿はしっかりと日曜に出しますのでよろしくお願いします!


「えっと……ごめんなさい……」


以前の栄養が行き届いてないような身体に逆戻りした響音は弱々しく養成所の候補生全員に頭を下げた


「あのまま死ぬんじゃないかと思ってたから、本当に良かったぜ……」


アランは落ち着いた様子で響音に語るが

目元が少し腫れていた


隣に座るルシュが響音の腕を持ち上げて涙ぐむ


「……やっと、普通の体に治ってたのに」


「な、泣かないで、ごめん、ルシュ」


響音はルシュを落ち着かせると改めて全員へ顔を向ける


「……僕が、いなかった時……何かあった?」


「あったよ!!!!!!!!!!!!!!」


鎖が解かれたようにキサラが大声を放つ

隣に立っていたネカリが軽く吹っ飛んだ


「14日間の間で色々なことあって今大変なんだよ!」


「ヒビネが目を覚ました今、間違いなくまた大事が始まる、それが起こる前に何があったか説明しよう」


アシュレイは空文書(ノート)を取り出し、捲る


「……まず、謁見日」


「ヒビネがおかしくなってから会場が大騒ぎになったのは……範囲内だな?」


「返す言葉もなくて……」


普段アシュレイが絶対しないような陰湿な顔で

響音をジロリと見つめる


「……異変が起きたのは2日後」


「アヴェルニア王国及び、養成所に『ヒビネを引き渡してくれ』という人間が20組以上は来た」


「え」


「もちろん全て断った、ありえない量のルニアだったり貴重品を出されたが……特にルシュとネカリが怒りながら対処してたぞ」


「無礼な人間しかいなくて、全員斬り殺したよ

はっはっは」


「おお」


「おおじゃないよ」


あまりにも自然な流れで繰り出されるネカリとヒビネの楽観的な会話に思わず声が出るルシュだった


「……どこから情報が漏れたのかわからないが、14日間の中でヴァルテン、エルドラシル……あまりにも予想外だが、タイタンの人間……まで来た」


超絶鎖国国家であるタイタンまでもが来た

それは響音というイレギュラーがあまりにも魅力的であったと言うことを示唆している


「次だが……7日後くらいに、レアが目を覚ました」


「!」


レアの産まれたままの姿を見てしまい、渾身の一撃を喰らった響音、あの後すぐに、レアはまた意識を失っていた


「いまどこに……?」


「いるだろ、目の前に」


「……?」


目の前に居るのは……

緑色の髪と、赤い目をした……


「誰……?」


「わ、私、レアです、レア・エバルタ……」


「アリシア様から聞いたんだが、厄災は『取り込む』事が可能らしい」

「その影響で、髪色や魔力の質が変わるらしいな」


たしかによく見ると目元や付けている眼鏡は変わってない


「……似合ってます……髪型……」


「えっ」


「は?」


最後に誰の声か分からない怨念身のある声がしたが

響音には全く聞こえてなかった、多分ルシュ


「最後にだな!!!ヒビネ!!!」


何かを察知したアシュレイが無理やり話を通した


「これがある意味1番……問題でな」



「──王下直属部隊のキリナ様が、消息を絶った」


アシュレイは1枚の紙を響音に出す


「王下直属部隊を抜けます、本当に申し訳ございません」


そう書かれた紙を……

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