Act61 『顔の無い獅子』討伐作戦 1
ここから……色々とつっこむ所が出てくると思いますが
ファンタジーなので気にせずやってます
文句言われたら普通に消しますしね!
お前を
「たまには先生みたいな事したい」
目の前の白衣の女性は色々な実験道具が入ったカバンを机に置いた
「動画で見たいっぱい泡が出る奴をやろうとおもったんだけど……」
先生がタブレットでその動画を見せてくれた
それを隣に座る女性が否定した
「先生、やるのは構わないけど多分学長に怒られると思うのだが……」
「いやーそうなんだよねだからさ……これ!これやろうと思って」
先生はガチャガチャと試験管とゴム栓を取り出す
試験管に水を入れてゴム栓でしめる
そのあとバーナーで水を温め始めた
「これ、どうなると思う?響音ちゃん」
「うーんこれは──」
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「まず、どんな見た目なのかみたい……無理かな?」
響音がその場にいる全員に聞いた
「……顔の無い獅子っていうくらいだから、獅子型魔獣で顔の部分だけ無いのか?」
「ライオンなら翼はないよね?ならまずどうやって風出してるんだろう……」
「ライオン……?」
「えっと……獅子の事……」
「エルドラシルの書記という本の原本に『顔の無い獅子』が海から顔を出してるのを見た、というのがありますその中の話だと太い首と鬣……顔は暗くて見えないという話でした」
首が長く、鬣はある……響音は頭の中で想像し
地面に言葉のままを描いた
顔はなく、鬣はあり、、首が太く……
まるで花みたいだな、と響音は考えた
「海中で風を発生させてるなら……体内で風を直接作ってる……?」
考えれば考えるほど相手がなにかわからない
苦しむところに──リクがボソッと呟く
「……厄災って攻撃方法は過剰なだけで、物体自体は大したことないのかもな」
その言葉に頭がリセットされる
海の中、花、顔の無い獅子、正面から見た時──?
「鬣……みたいな……鬣じゃなくて……」
海は苦手だ、傷が見えるから
プールは入れなかった、女の子が泣いてたから
……海の中を見たい、先生が連れてってくれた……
……水族館……
……「鬣」…………「風を出した時」……「花みたい」
「…………………………………………イソギンチャク?」
魚の隠れ家──のような綺麗な見た目をしてた
ウネウネしてちょっと気持ち悪い
あれを、正面から見たら──
「……めちゃくちゃ大きな、イソギンチャク……?」
「ヒビネ……?」
ルシュが不安そうに響音の顔を覗く
「……引きずり出す……それとも直接中に……」
「……中なら、水がない……かな?」
物騒なことを言い出す響音にアランが突っ込む
「……なんか変なことしようとしてないか?」
「……相手が厄災なら……一発で、倒さないと……」
響音は立ち上がると、ヴィクシーとデルガリヒ、アシュレイを呼ぶ
「3人にお願いがありまして……」
「中身が空洞の……溶けにくい氷の球体をできるだけ大きく作って欲しいんです」
響音の一声で場が動き出す
「顔の無い獅子」討伐作戦が始まろうとしていた