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傷まみれの旅人  作者: へびうろこ
第三章 「中級警戒区域合宿」
60/81

Act57 ヒビネ、魔術の事ちゃんとわかる?

14日目、2週間ですね


今日は説明会、あんまいらないかもだけど

少しでも世界観を知って欲しいところ!

「合宿2日目なんやけど、今日はみっちり座学をやるで♡」


先日、王下直属部隊とアシュレイに昼間にあったことを

包み隠さず話した


金髪の派手な女の子が合宿所に来たこと

彼女が警告をしてきた事……


外に出るのは危険があると判断して

2日目は室内で座学を、さらに窓際と扉の前は

王下直属部隊のメンバーがしっかり警備するという

贅沢な1日だ


「なんか、ヴィクシー様とキリナ様、妙に覇気ない?」


「えっ、き、きのせいじゃないかな?」


隣に座るルシュから違和感を覚えられるが、流す


「はいそこ、イチャイチャするのはいいけど今は、ね?」


そう言うとカマリは板書に4つの円を描く


「はるか昔アノセにまだ自然しかない時」

「アノセに4体の精霊が産まれました」


アノセに現れた4体の精霊 【四大精霊】《エレメンティア》


「彼らはそれぞれ4属性の力をもっていました」


ホロ ミロ ウロ ダロ


「これらが魔術だと思われてるけど、実は厳密には違う、さてこの4つはなんでしょう……レセナ?」


「はい、これらは『魔術』ではなく『魔力』ですね」


「その通り、これらはあくまであらゆる物体に流れる魔力の事、この世のあらゆる生命体にはこの4つのうちのどれかが流れています」


ウロ の魔力が多ければ炎魔術を──

というふうに、適正魔術と呼ばれるものが個人にはある


「ただ、この魔力そのままでは使えません、四大精霊はそのまま使えると言われてますが我々にはまず、無理です」

「その為、我々が使えるようにするために発明された物は何でしょう……アラン?」


「はい、詠唱コール、魔具のふたつです」


「正解、魔力が暴れないように『適切な順番の詠唱』で『魔具』に魔力を流して初めて『魔術』を発動します」


カマリは懐から小さな出久人形を取り出す

机の上に置いたあと、ブツブツと呟くと出久人形は

その場で立ち上がり歩き始める


「『人形に糸を付ける』『糸を見えなくする』これを順番通りに詠唱して今人形を動かしてるってことやね」


「こうして一般の人でも使えるようになった魔術こそ」


炎魔術ファド』『水魔術ミアド

風魔術ヴィド』『土魔術グラド


レアが使ってた魔術は『風魔術ヴィド』だったな


「さて、私達がこのような術を覚え生活している時、不思議なことが起こりました」


「それは……世代が渡るにつれ、新たな魔力が現れました」

「3種類現れたそれは……なんでしょう、アシュレイ?」


「『氷魔術』《レイダ》 雷魔術バリダ 治癒魔術 《ビヨダ》です」


「そうです、特に治癒魔術は大きな発見でした、傷を癒すことが出来るという魔術は類まれなる才能だからです」

「ただ、治癒魔術は分母がとても少ないのです、治癒魔術を持つモノが現れたら家に警備が着くくらいなんや♡」


カマリはしまった、とまた表情を硬くした

なるべく真剣に講義をするために特徴的な口調を封印しているようだ


「ここにもアシュレイとエクレアがいますね」


氷魔術を使うアシュレイと雷魔術を使うエクレア


「さて……では私が使ってるこの『幻覚魔術』は一体なんでしょう?わかりますか?ルシュ?」


「『創造魔術』7種類の魔力を色々な形を組みあわせたものです、今この世界に存在する大半の魔術はこれです」


「完璧な答えや〜♡さすがルシュ♡♡♡♡♡♡」


カマリはよしよしとルシュの頭を撫でる

──その豊満なモノに包まれルシュは窒息しかける


「あの……く、くるしいですカマリ様……」


パッと離すとカマリは続ける


「例えば『防壁魔術』の『小盾シルド』、『幻覚魔術』の『絡糸支配マリオア』、『砂魔術』の『砂突サドゥーハ』など色々あるけど……」


「これらは7種類の魔力を組みあわせた「無限の可能性」とも呼ばれるもの、研究者達はあたらしい魔術の発明、そして鍛錬をした先にだけ見える魔術もきっとあるでしょう」


一人一人の魔力の割合によって

その人だけの魔術を生み出すことが出来る──

魔術の世界は奥深い、そう改めて理解したヒビネだった


ガタガタ……ガタガタ……


「なんか、風が強くなってきたね」


座学をしてる中外に流れる風が少し強くなってきた


──この風があるひとつの生物によって

生み出された風とも知らずに……


カマリは大きいです

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