Act50 『キサセイ村 掲示依頼報告書』日本時間6/14
遅れました!申し訳ございません
前もWiFi壊れてなかった?
『キサセイ村までの護衛 依頼人 ──── 報告書』
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・依頼遂行者
エクレア・Y・アグロニア
キサラ
クロード・ヒビネ
ネカリ・ウジマ
レア・エバルタ
・獲得報酬内訳
ルニア 40,000
エクレア・Y・アグロニア
8,000
キサラ
8,000
クロード・ヒビネ
8,000
ネカリ・ウジマ
8,000
レア・エバルタ
8,000
産地キサセイ村 食料 4日分
・今回の依頼にて獲得した交易等
キサセイ村 ──── の輸出
アヴェルニア 兵士の配置
・戦闘等
アヴェルニア王城より、キサセイ村
道中の森中 狼型魔獣 13体討伐
討伐素材 鑑定済み 引渡し金額 13,000ルニア
キサセイ村 現地より
魔人 シェンド 戦闘 非討伐
魔人 キュララ 実名不明だが会話内で名前と思われる
魔人 詳細不明 背丈想定 200cm以上
・被害状況
エクレア・Y・アグロニア
被害無し 軽度パニック
キサラ
右足 損傷 骨折
左手 打撲
クロード・ヒビネ
顔面 損傷
両腕 打撲
尚、アヴェルニア王国へ運ぶ最中に全快
ネカリ・ウジマ
腹部 骨折
自立歩行不可能
報告書記入時現在 意識不明
レア・エバルタ
被害無し
・その他 報告等
キセサイ村内にてクロード・ヒビネ及びキサラ
2名により固有名称『誠実の魔人 シェンド』と対峙
クロード・ヒビネ、魔人と接触
数刻後 ネカリ・ウジマ エクレア・Y・アグロニア
レア・エバルタと合流
5名による迎撃で衝撃を与えるも
魔人 顔面上に白色の紋様の出現を区切りに
全滅前まで追い込まれる
同日内 デルガリヒ・アフルレイド到着
魔人 シェンド 鎮圧
魔人討伐直前
他2名の魔人の出現を確認
女型の魔人 氷魔術と思われる術式を発動後
魔人 シェンドを回収し撤退
負傷者3名 アクロア養成所まで搬送
現在療養中
以上
・報告書記載者
レア・エバルタ
・第一報告書確認者
キリナ・コンラージュ
・最終報告書確認者
デルガリヒ・アフルレイド
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「ふぅ……」
一通り報告書を書き終えたレアはキリナと確認を終える
「おつかれッス、申し訳ないスね、疲れてるでしょうに」
「いえ!大丈夫です、むしろ私は何もしてなくて」
レアが俯くとそばに居たエクレアがムッとする
「レアがいなかったら全滅してたかもしれなかったんだから!なにもしてないは自分に失礼でしょ!」
「あはは……ありがとう」
レアが照れているとさらに後ろから3人の顔が出る
「そーだよ、ホントに死んでたかもなんだから」
「いやぁ、肋折られた時はどうしようかと思ったね!」
「レアこそ怪我は……?」
「……3人は療養中のハズでは?」
キサラとネカリとヒビネはもう怪我が治りつつあった
なんならヒビネに関してはもう完治していた
「しかし……本当に凄いぞお前たち5人は」
廊下からデルガリヒの声が聞こえた
「魔人と対峙して生き残った人間はいたが、五体満足で戻ってきたのは初だろうな」
褒められた5人は満足気にしていたが、ヒビネがふと疑問を投げかける
「……デルガリヒ様は、以前にも魔人と会ったことが?」
その質問にキリナさえも静かにしていた
しかしデルガリヒは一言
「まぁ、いつか話してやろう」
そう言うと廊下の奥へと消えていった
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「キリナ」
報告書を回収し王城に戻るキリナにネカリが声をかける
「ちょっとー同郷とはいえここでは一応敬称を付けるッスよ」
「……魔人を迎えに来た2人の魔人」
ピタリとキリナは足を止める
「……肋をおられて意識朦朧としていたけど」
「いた、僕らの故郷を燃やしたやつが」
キリナの顔は見えない
ただ、どんな顔をしてるかは見なくてもわかる
「…………そっスか」
「まだ完全に骨は定着してないんだろ、ちゃんと休むッスよ」
「……あぁ」
キリナは外を出る、王城へ向かうバロンを置いて
森の中へと入る
横も縦も自分の何十倍はある大木にキリナは頭をつけよりかかる
その瞬間、大木の側面には10を超える拳の跡が付く
大木は大きな音を立てながらバキバキと倒れた
「…………………………………………ゴウゼン」
それは、過去に自分の村を、友を、家族を
何もかもを破壊しもやし尽くした魔人の名前
『憤慨の魔人 ゴウゼン』
──キリナは重い足取りでアヴェルニア王城へと戻った