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傷まみれの旅人  作者: へびうろこ
第二章 「養成所邂逅編」
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Act48 【三帝】の実力

4日目です、いかがお過ごし?

「デルガリヒ様……!」


レアは大粒の涙を流しながらその背中に叫ぶ


「5人でよく耐えた、クロードとウジマ、キサラを落ち着いて宿までエクレア嬢と運ぶんだ」


「わかりました!」


レアは立ち上がりエクレアの方へと駆け出した

レアの背中を見届けると再び魔人の方へと目を向ける


──ゼロ距離にシェンドが近づく


「【小盾】《シルド》」


短く詠唱するとデルガリヒの周りを淡い光が包む

盾では無く 膜を貼る 洗練された魔術である


「ッ……!?」


驚愕したシェンドは後ろに下がる

今までの動きとは違い、冷静に動いている


「貴様は何者だ」


「…………シェンド、誠実の魔人 シェンドだ」


「そうか」









「死ね」


その言葉よりも速く、デルガリヒが持つ剣が

シェンドの胸を突き刺した


「ハッ…………!!?」


「よそ見はしない方がいいんじゃないのか?」


突き刺した剣を大きく横に動かす

魔人の腹は大きく割れ、明らかな致死量の血液が零れる


その色は……人と同じ赤色だった


「血の色まで我ら人間と同じとは……魔人ごときが人間の真似事か?」


デルガリヒは距離を詰め、一撃、二激と振るっていく

シェイドは受け止めさえしているが細かな傷が絶え間なく増えていく


(なんだこの男は……!攻撃が速すぎる!)


「どうした魔人、引くだけでは勝てんぞ」


右手に持つ銃を魔人の腹に突きつけ戸惑いなく撃ち抜き

よろけた体の首をそのまま恐ろしい速度で剣を振り抜く


が、刃は首の骨で留まる

切れないことを察知したデルガリヒは剣から手を離す

両手で掴みかかろうとしてくる魔人の片腕を膝と腕を使い骨ごと折る


「ガアアアアアアアッ!」


ついに魔人シェンドが膝から崩れ落ちる

痛々しい姿になったシェンドの頭に銃口を突き出す


「死ぬ前に俺の質問に答えてもらおう」


「京楽の魔人はどこにいる?」


───────────────────────


レアとエクレアの2人は村人の避難と響音達を回収し

デルガリヒとシェンドの戦いを見ていた


「す、凄い……」


「圧倒的じゃないの……!」

「王下直属部隊はただ長く生きた人間の集まりだ……なんて不名誉なことを言われてたけど、本当に実力主義になってるじゃない!」


圧倒的なデルガリヒの強さに目が離せない2人


だからこそ2人は「異変」にいち早く気づけた


「……!?レア、あそこ!」


デルガリヒがシェンドに銃を突きつける中

さらに奥の空から「ふたつの影」が近づいていた


「デルガリヒ様!」


レアが大きな声で危険信号を伝えていた


それは、妖艶な女と大柄な男の2人組だったー

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