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傷まみれの旅人  作者: へびうろこ
第二章 「養成所邂逅編」
46/81

Act44 エルドラシルへ行く為に

遅れてしまいました!ごめん!

『城下からキサセイ村までの護衛をお願いしたい』


時は進み、やや暑さが出てきた季節になった

向こうの世界だと6月の半ばくらいか


響音を含めた5人の男女は山道を進んでいた

バ車(バロンが引っ張る車)の荷車に乗りながら周囲の警戒をする、魔獣が出現しだい討伐という任務なのだが


時間は30分ほどを過ぎたが、問題なくバ車は進んでいた


1か月前、エルドラシルに行く方法をネカリから聞いた

……というか、次の日にアリシア様から説明があった


─────────────


「まずはエルーシャ様の保護してくれた事に感謝する」

「君たちの話通り、エルーシャ様は王城の方で預かる

王城ならエルドラシルから来た連中が来ても迂闊に手は出せないだろう」


この話を聞いて養成所……特にキサラは安堵していた



「……さて、どうやらこの養成所にはとんでもないお人好しがいるらしく、エルーシャ様を守るためにエルドラシルに行きたいと願う人がいるらしい」


養成所のメンバーは全員が誰だかわかってはいたが

敢えて触れないようにしていた


「私もこの後任務があるので簡潔にすまそう

エルドラシルに行くために必要なものは2つある」


そういうとアリシアは懐から2つの細い板を出す

1つはアリシアの顔が写っているもの、

もう1つは……見た事のある紋章が書かれた物だ


「まず先に出したこれは「パラディオ」ヴァルテンにある「ギルド」で作ることが出来る、やろうと思えば今日だって出来るものだ」


ヴァルテンにある「ギルド」

アヴェル二アの誰もが貼れる掲示板依頼ではなく

申請を通し、仲介からの依頼に限定された物

ギルドには階級があり階級事に受けることが出来る依頼が別れている


そこのギルドを利用するために作るのが「パラディオ」

用は会員証である


「アヴァルニアと違って、全ての国からの依頼もある

出稼ぎの為にヴァルテンに行く人間も少なくは無い」

「ただあそこは実力主義の国だ、人の命は軽い、依頼で殺されても何一つ取り扱ってはくれない」


説明を終えるとアリシアはもう1枚──

アノセのシンボルマークが書かれた白い板を出す


「これは「大陸移動許可証」これを取るのが少し厄介だ」


アリシアは黒板にアノセの地図を描く

「アノセは4つの大国に別れている」

「私たちがいるのは東の国アヴェルニア、ヴァルテンがあるの南」


アリシアはふたつの国を囲む


「西にあるのがエルドラシル、北がタイタン」


アリシアは2つの国を「1つずつ」囲む


「では……エクレア」


「はっ、はい!」


「私は今、わざと囲む場所を選んだのだが、理由はわかるか?」


「えっと……昔にあったアヴェルニアというひとつの国から賛同できない一部の人間がエルドラシルを作って…」


そこから長々とエクレアは説明した


「……ということですわ!」


「……?」

聞いていた響音は何も分からない顔をしていた


「素晴らしい回答だ、ありがとう」

「……ではネカリ、響音にもすぐわかるように説明できるか?」


「アヴァルニアと、エルドラシルは仲悪い〜」


「その通り、我々とエルドラシルは非常に仲が悪い」

「表向きは外交等で良くはしているが腹の中はおそらくエルドラシルの連中は気に入らないと思われる」


「理由は色々あるが今はネカリが言った認識で大丈夫だ

『通るためには一応許可証を持ってね、深い意味はないけれど』という事で良い」


「この許可証はとにかく今の君たちでは取るのが難しい」


「それでもエルーシャ様の為と言うなら」

「今はとにかく、依頼を達成して回るといい」

─────────────


「敵襲!」


レアの一声で全員が戦闘態勢に入った


響音、ネカリ、エクレア、キサラの4人は

バ車を囲むように立つ


「3と6の方向に気配があります、お願いします!」


レアの号令で全員が魔獣を止める


彼らがエルドラシルに行くのはまだまだ先なのだった




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