Act4 アヴェルニア王国
4日目です!よろしくお願いします!
炎と機械の北国 タイタン
土と幻想の西国 エルドラシル
水と勝利の南国 ヴァルテン
──風と自由の東国 アヴェルニア
超巨大な城下町が栄える平和な大陸
辺境にはまだ残されてる集落や魔族の群れが
残っているとはいえ、四大国家の中で1番住みやすい大陸と言われている
土地が繋がっているヴァルテンとの交易も盛んである
そんな居城アヴェルニアの城下町で1番大きな場所
「ビグ中央広場」であの女の子は色々な物を売っていた
あの子がジャムやらパンやら服やらを売っている間
響音はバロンの傍で座っていた
恐らく「ここで!待ってて!」という女の子のジェスチャーを受けた響音はニンジンのような作物と水が入った瓶を3つ貰った
とはいえ少し肌寒くもあり、馬?(バロン)に引っ付いてると動物の体温も相まって眠気が来る、そのまま微睡みに落ちるところで、誰かに肩叩かれる
体が痙攣して目を覚ます、目の前には3人の女性がいた
1人は随分と派手な格好をした金色の髪の女の子
1人は執事のような格好をした切れ目の……女性
最後の一人は
車椅子に乗った痩せた銀髪の少女だった
……
車椅子……?
次の瞬間派手な少女は響音の服をガッチリと掴むと──
「あなた……なんでパーカーなんて着てるの?」
耳を疑った
知らない世界に連れてこられてから初めて聞き取ることができた言葉だった
お互いが目を丸くしている、すぐに反応したからだろう
「ごめんなさい、今──」
響音がそこまで口にすると広場の方から轟音が鳴り響く
音の先を見ると、あの日の夜に見た大型の魔獣が2匹暴れ回っていた
派手な少女の姿は当になく、代わりに銀髪の少女が
鼻と鼻がくっつく位置まで近づいていた
「──、……?──」
何かを伝えているのだろうか、しかし聞き取ることが出来ない「喋れないよ」と口を塞ぐ動きをするが
「──、……あー、これで?どうかしら?」
「ツッ……!?」
「あ、これなのね」
そう呟くと銀髪の少女が正方形の塊を生み出した
少女は迷うことなく塊を響音の口の中にねじ込んだ
響音は一瞬の激痛に涙を浮かべるが、すぐに痛みはなくなった
「それは選別、言葉がわからないと厳しいわよね?」
「──また会いましょう、預言の英雄くん」
その言葉を最後に、少女は目の前から消え去った
(アレ、なんとかしてね。貴方たちの匂いを辿ってきてるのよ)
どこから話してるのか、どこから聞こえるのかもわからない声を聞きながら
音の鳴る方へ走り出した
あそこは、僕を助けてくれた女の子がいる