Act34 最初の告白
あっは! 日曜ですね!
明日からお仕事の皆様も、土日働いて休みの皆様も!お疲れ様でした!
「……というわけだ、ヒビネ君は暫く君たちとは別の場所で修練を受けることになる」
響音を除く9人の生徒がアリシアの話を聞いた
「じゃあヒビネは半年以上は俺らと受けられないのか?」
既にこの10人の中でもリーダーの立ち位置になりつつある
アランが質問をした
「いや、あくまでヒビネが受けるのは「基礎」だ。この子は遠い場所で過ごしてた故、一般的な知識が我々とかなり乖離している」
アリシアがアランの質問に答える
続けてアリシアは神妙な顔で9人にあることを伝える
「ここで皆に伝えておかないと行かなければならない事がある」
「ヒビネは……アノセの海域の外、【海屑の谷】《アンチェロイ》から流れてきた人間の可能性がある」
その言葉と共にそこにいる全員が騒ぎ始めた
「アリシア様!じ、自分が何を言ってるかおわかりですか!?」
キサラから聞いた事のない大声でアリシアに詰める
それものそのはず【海屑の谷】《アンチェロイ》とは
「あそこは【魔族の国】と呼ばれる場所です、そこから来たというのは……!」
ヒビネさんが魔族の可能性があると、言っているようなものではないですか──
という顔をキサラはしていた
「では、ヒビネは魔族──もとい魔人だと思うか?」
「思いません」
真っ先に回答したのはアシュレイだった
「理由は」
「私がそう思いたいからです」
「満点の回答だ」
アリシアはヒビネの肩に手を置くと改めて説明を始める
「あくまで可能性の話だ、それにまだ話には続きがある」
アリシアは「いいか?」と響音に合図をすると
響音も頷く
「ヒビネが魔族じゃない理由はある、まず第一にこの子には──魔力が存在しない」
その言葉にまたもや場はザワつく
響音は一体どれだけの人を驚かせれば気が済むのか
「ま、魔力が無いって、死んじゃうんじゃ……?」
「全て説明すると日が暮れてしまうのでな、とりあえず「死ぬことは無い」とだけわかってくれ」
「次に知ってる人もいると思うが……この子の妹は魔族に襲われて亡くなっている」
この話……もとい「設定」はレアだけが知っているものだ
現時点でこれが設定だとわかるのは ルシュ べスキア夫妻
そして新たにベニアとアリシアだった
ちなみにベニアがうっかり話そうものならアリシアに伝わるように魔術をかけてあるらしい
「あとは目の色が黒だ、以上」
「最後だけ適当ですね!?」