Act31 部屋
モンハンワイルズやりすぎですね、しにまちゅ
部屋
キリナの後に続いて全員が寮内を見回った
玄関を入って正面のホール
形ばかりのカウンターがあるが、誰もいないせいか
資材置き場になっている
ホール正面の左側の売店
しかし棚には何も置いてない
昔は宿泊施設だったのだろうか?
右側のリビング
先程響音たちが出てきた場所だ
全部で30人くらいが座れそうな椅子とテーブル
端にはソファー……明らかに新品なのが置いてあった
丁度10人が座れそうな長いのと小さいのが置いてある
……何かあった時は、ここに集まりそうな雰囲気だ
……今説明した三ヶ所が表だとしたら
裏には連絡通路のように道が出来ている
そこにはお手洗いと階段が西と東についており
2階、3階と上がれるようになっている
2階と3階は全く同じ構造だ
北南で5部屋と5部屋で別れていた
男子が2階、女子が3階らしい
理由としては「どこの階から襲われても最短でまず男子が行けるようにする為」らしい
3階に唯一ある小さいドアから屋上にでれる
……ただ周りを囲っている柵がもうボロボロだ
なにより掃除してないのか木の葉やら小動物の死骸やらで
大変なことになっていた
1階に戻り、裏口から出ると真隣に事務棟がある
ここは寮の管理者が交代制で住んでるらしい
なにかトラブルがあった時はまずここに行久くのが
決まりになってる
管理者及び、寮内の人間でも対応できなかった場合は
事務棟にいるワロウス(伝書鳩)から王城まで連絡が行く
……ここまでが寮内の説明
他にも部屋はあるけど、覚えとけばいいのはこの辺り
キリナは説明の後
「今日は色々疲れてると思うから休んでくれッスー!」
「あ!でも夜は起きててくださいな!」
そう言いながら寮から出ていった
キリナが去った後……
「ヒビネ、部屋行ってみない?」
「……部屋、ぼくの部屋もあるの?」
この会話を聞いていた男性陣はルシュから響音を奪い取る
「もちろんあるに決まってるだろ!行くぞヒビネ!」
「さぁさぁ、ヒビネ殿の最初の客人は頂くぞ〜」
アランとネカリのバ……男2人組はヒビネを担ぐと
2階へと向かう
「あっ!ちょっと!」
ルシュも後に続く
それに続いてエクレアが、レセナがレアが──
リク以外の全員が響音の部屋に向かった
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響音の部屋──
「これは……」
「部屋にものがあると落ち着かないタイプか?ヒビネは」
響音の部屋にあるのは……ベットとタンスだけだった
響音以外の全員は事前に寮へと荷物を運んでいた
……ただもちろん、響音からしたら荷物なんてないわけで
「逆に考えりゃこっからどんどん響音の部屋になってくって事だな!」
アランがポジディブな回答をして見せた
「給金が入ったら最初はテーブルと椅子買いに行こうね、響音」
ルシュが響音の肩を掴んで話しかける
「……給金?」
「ここで過ごしていくうちに、王城から王立機関当てに色んな依頼が来るんですよ、それをこなすと給金が貰えるんです」
レセナが丁寧に響音に教えてくれる
「バイト……?」
「ばいと……?」
「……仕事して……お金もらうの」
「お金……ああ、ルニアの事ですか」
「そうですね、そういう事です、
ヒビネさんのとこでは″ばいと″と呼んでいたんですね」
響音の口から出る文化の違い(?)に一同は興味を持っていた
「……ヒビネさんって本当にどこから来たんですか……?」
レアの純粋な疑問に心臓の動きが少し早くなる
顔では焦りは無いが、内心はバクバクだ
「えっと……」
外から来たことを言わない、嘘をついては行けない──
ここから響音が導き出した答えは
「……ぼくが……」
「話せる時に……話していい?」
そう呟くとキサラが真っ先に響音の頭を撫でた
「……じゃあ、ヒビネに信頼されるように頑張らないといけませんね」
「そういうこった!はい解散解散!全員自分の部屋行けー!」
アランが全員を部屋の外に出す
「じゃおふたりでごゆっくり、あ!夜までにはリビングに来 来るんだぞ!」
響音とルシュが残される
今までも2人で過ごしたことはあったのに
なんだか少し顔を数分の間合わせられなかった