再会
「…んー!!美味しい!」
『そうであろう?』
『フフフッ、たくさん食べてね。』
ひと口食べると、もう止まらなかった。俺は豚になっても後悔しない!
『この辺りには沢山の食材があるのよ。村の皆んなも、良く来るわ。』
『迷い人達は、ダンジョンと言うのだろう?』
「えっ!!ここはダンジョンの中なの?」
『そうじゃよ。山のふもとの洞窟じゃ』
「本当にあるんだ」
『カイはこういうの好きでしょ?』
「凄く興味あるよ!冒険したい!」
『先ずは、腹ごしらえしてからじゃな。』
『もう、カイったら。こぼれてるわよ?』
シロは口元を拭いてくれる。
……凄く恥ずかしかった。
結局三人で、結構大きな鍋を空にしたのだった。
「ふ〜お腹いっぱいだよ。ごちそうさま。」
『お粗末さまでした。』
お行儀が悪いがそのまま横になっていると、
「おーい。カイ!迎えに来たぞ!」
外から聞き覚えのある声が、俺を呼ぶ声がした。
『さて、誰じゃろう?』
皆で玄関まで行ってみると、そこにはユーパロ村の服を着た、10歳位の男の子が立っていた。
「あっ、夢の中の男の子だ!」
「何寝ぼけてるんだよ!山の爺さんの所に行くって言っただろう!まったく鈍臭いやつだな!」
『誰かしら?』
『誰じゃろうな?』
そうして、俺の頭は更に混乱していくのだった。




