表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
124/142

新しい女子会


カイ達の新しい家には、皆それぞれの部屋があり、もう既に荷物を運び終わっていた。


シロ、雪乃、カイ、坊、レイヤ、サラ、ババ様、マーサ、カクさんとツキヨ、ぴーちゃん、クロ、ミケ、ソルと大所帯である。


朝ご飯を食堂で食べた後は皆それぞれ出掛けていく。


サラはシリウスに出勤する。


マーサとソルはマーサの宿や遺跡に調査の為に出掛ける事が多い。


ぴーちゃん、クロ、ミケはかんちゃんの家に向かう。


カイにレイヤと坊は冒険に出る。


しかし、最近レイヤは何やら忙しい様で、


「今日は二人で行ってらっしゃい?」


と、何処かへ消える事が多くなった。


シロと雪乃は、カクさんと一緒にツキヨのお世話をしている。


夕方になり皆んな帰って来ると、居間の囲炉裏に集まって来る。


夕飯はシロと雪乃が作ってくれる事が多いが、サラやマーサ、ババ様も混じって皆んな楽しそうに話をしながらやっていた。


どうやらカクさんとソルは余り料理が得意ではないようで、その時間はクロやぴーちゃんと遊んでいる様だ。


そんなある日の食卓で、


「…そうなんだね。全く、あの爺さんはいったい何がしたいのか分からないわ。」


マーサがこめかみに手を当てながらこぼす。


「俺が砂漠の決闘の後に家に運んだんだよ?その時は気絶してたけど、そのままベッドに寝かせてきたんだ。」


カイは龍神様を殴った張本人である為、こうなった責任を感じている。


『その後、誰も龍神様を見掛けていないのよね?』


「爺さん引き篭もりだからな!」


『フフフッ、そうじゃな。元々余り出会う事も無かったしのう』


「死んだ訳では無いんだよね?生まれ変わるのかな?」


ミケは意外とタマゴになった龍神様に興味がある様だ。


「どんな龍が生まれるのか、楽しみなんですよ。」


『フフフッ。そうね。もしかしたら、お爺さんが生まれるかも知れないわよ?』


「トラ柄の龍神様も恰好良いな!」


「あはは!そんなわけ無いだろう!」


カイも想像して、思わず笑ってしまった。


『そのうち出てくるじゃろ。心配いらぬよ。』


「そうね。可愛い赤ちゃんで生まれて来る事を祈るわ。」


突然タマゴになってしまった龍神様。


あの決闘以来、すっかり影が薄くなってしまったが、元から龍である為に皆心配はしていない。


「私達の赤ちゃんも、元気で生まれて来て欲しいわね!」


サラはお腹を擦りながら、優しく語りかける。


ババ様も、


「最近は話しかけると、反応するのよ?」


「私もよ!早く会いたいわ!ツキヨを見てるともう堪らなくなるのよ。」


『ツキヨも最近は良く笑うようになったんですよ?』


『フフフッ。三人とも、もう立派なお母さんじゃな。』


『そうね。来年はもっと賑やかになるわね?』


「見習いママが居るから平気よ!」


「私もおむつ替えれるわ!」


「そうね!宜しくお願いするわね?」


「「 うん! 」」


『フフフッ。頼もしいわね。』


−−−−−−−−−−−−−−−


「幸せっていいな!」


「ああ。俺達の幸せだな。」


「坊は見習いパパ落第ですけどね!」


「あはは!坊は落第だって!」


「カイはパパの赤点ですけどね!」


「……やっぱり?」


カイにミケと坊は、相変わらず端に寄ってその光景を眺めているものの、いつもの女子会の様子も微笑ましく見ているのだった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ