表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/142

命の繋がり


「かんちゃん大きくなったな」


「まだ3ヶ月だけど、変わるものだよな。」


「随分体重も重くなったわ!見習いママも大変ね?」


ぴーちゃんとクロはかんちゃんの横でお昼寝中だ。


「見習いパパは俺一人なんだよ?」


「あはは!見習いパパも大変だな!」


「カイも来年にはお父さんね。かんちゃんのお友達も沢山の出来そうだわ!」


「……あの、はい?」


「私は妊娠したようなんだ」


「え?ごめんなさい!てっきり知っているものだと思って」


ババ様は少し言いにくそうにしている。


「ババ様、ありがとう!」


カイはババ様を優しく抱きしめ、


「俺がお父さんになれるなんて、信じられなかったんだ。こんなにも、嬉しいものなんだね!」


「本当に、喜んでくれるのかい?」


「ああ、原初の力なんだ!この気持ちは、俺そのものだよ!」


命を生み出す力、命を繋いで行くということは、原初の力に他ならなかった。


それに気が付いたのた。


ババ様はカイの胸に顔を埋めて泣いていた。

余程不安だったのだろう。


「そんなに、不安にさせてしまってたんだね。済まなかった。」


ババ様は頷いていたが、中々顔を上げることが出来ずに、暫く抱き合っていたのだった。


「カイ。シロさん達にも報告したいの」


「そうだね!今から行ける?」


ババ様はコクンと頷く。


ヒロはその様子を見ながら、鼻水を垂らして泣いていた。今にも駆け寄ってお祝いしたかったが、影から様子を見ていたレイヤに袖を掴まれて動けなかった。


「今は邪魔しちゃ駄目よ?」


レイヤは人知れず、この頼りないパパを支えて居るのだ。


「これからが忙しく成りそうね」


そうして闇に消えて行く。


まだまだレイヤの暗躍は続くのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ