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異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた  作者: りゅう
神界派閥抗争編
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第64話 七人の侍女と神魔動アシスト自転車1

 七人の侍女たちの訓練を眺めていると、中学の頃の事が思い出される。

 最近知ったのだが、この世界の一年は四百十日だった。なのでミゼール以外は中三か高一くらいだ。自分の経験だと、あの頃って周りの世界が広がり始めるから、それぞれに全力なんだよなぁ。俺が中学の頃って言えば自転車通学が始まって、自転車で通う生徒が羨ましかったものだ。新しいことなら何でもやりたい年頃だからか?


 そういえばこの世界、自転車がない。あったら便利かな? 七人の侍女隊とか言って、わけ分からん訓練したり馬を乗り回すより、自転車に乗れたほうがいいんじゃないかって気がする。想像してみたら街中だと特にいいかも知れないと思えてきた。馬車が自動荷車になったように、馬も自転車でいいじゃないかと思う。彼女達が颯爽と自転車に乗る姿を想像したら、これはもう俺の使命だという気までして来た。自転車を作らないのは、俺の怠慢だと。

 よし! 作ってやろう!


  *  *  *


 ということで、ちょっと設計してみた。まぁ、変速ギア無しならそれほど大変じゃないだろ。軸受けは神魔動車で作ってる。タイヤもあるし、ブレーキもある。ライトだって流用可能だ。なんだ、もう殆ど出来てるじゃないか! せっかくなので、ただの自転車じゃない奴にしようと思った。


 神魔動車を作った今なら楽に作れるということが分かり、神魔動車の設計部隊にラフな設計図を見せたら凄く受けた。面白がって自分たちに作らせろと言い出したのだ。まぁ、二輪車を見たことなかったら、興味を持つのも当然だ。

 それで、時々口を出すだけで任せることにした。なにしろ経験は俺しかないから手放しでは無理だからだな。二輪でどうやって運転するのか不思議らしい。そりゃ、そうだよな。あれで走れるとは、普通思わない。実際、プロトタイプに跨って俺が運転した時は、拍手喝采で、俺はヒーロー扱いだった。


 で、出来上がった真っ赤な神魔動アシスト自転車を見て俺は思った。これで、ユニホームを着たらもっと決まるんじゃないか?

 まぁちょっと悪乗りかも知れないとは思ったが、服装が適さない娘も居るし用意することにした。女の子だから色は赤でいいか? 安易すぎるか? でも、全部赤だと芸がないから、ベースはホワイトで、赤はアクセントにした。コンセプトは神聖アリス教国の紋章だ。安易すぎる気もするが、ダメなら作りなおせばいい。


  *  *  *


「七人の侍女隊、全員集合!」

 ここは王城の中庭。俺は、いつも侍女隊が訓練している広場に彼女達を集めた。


「ビシッ」いやだから、口で言わなくていいから。

「今日はお前らに、面白いものを持ってきたぞ」俺は、新しく出来た自転車を披露した。勿論、何度もテストした完成品だ。

「マスター、それは何ですか?」マスターって俺かよ、ミゼール。

「これは、自転車と言う乗り物だ」

「神魔動車のように車がありますが……」

「タイヤ二個しかないよ~」とシュリ。他のみんなも興味津々で集まって来る。

「じゃぁ、どう使うか見せてやる」俺はおもむろに跨ってペダルを踏んだ。


すいすいすい~っ


「「「「「「「え~っ」」」」」」」全員驚いている。ははは。いいね。この反応。してやったり!


「すごいですわ。さすがマスター。それは、女神様の力ですか~っ?」と、ミリス。

「うわー、はや~い」とパメラ。

「マスター、凄いの~っ」とクレオ。

「私も、マスターのようになりたいですの」とマナ。

「すっごく、面白そう!」とスノウ。

 たぶん、子供がジェットコースターを初めて見たような感じだろうな。


 俺は侍女隊の回りをぐるぐる回ったあと、戻って来て言った。

「お前らでも乗れるぞ。これ、神力使わないからな」

「えっ? 我もその馬に乗れるのか?」ミゼールが思いっきり食いついて来た。まぁ、馬の類いに見えるよな。

「うっそ~っ」とシュリ。

「ほんとですの?」とミリス。

「わらしも乗れるのです?」とパメラ。

「クレオも乗るの!」

「私も、乗りたいですの!」とマナ。

「スノウも乗る~っ!」

 よしよし。みんな、いい反応だ。


「乗れるぞ~。これは、自分の力で動かすからな。はい、欲しい人!」

「「「「「「「はい!」」」」」」」

「そう言うと思ったから、全員分作ってきた」

「「「「「「「やった~っ!」」」」」」」

 俺は、合図を送って全員分の自転車を運び入れた。


「わ、我の馬~っ!」と、大喜びのミゼール。いや、自転車だってば。

「これ、シュリにぴったり。これでいい?」

「わたくしは、これでよろしいかしら?」ミリスは身長も高めなので高く調整してある自転車を選んでいた。

「わらしの、自転車かわいい」とパメラ

「クレオはこれがいいの」

「これが、マナにぴったりですの」

「マスター、これがスノウ用ですか?」

 大体、身長順に渡したので、いい感じになってる。まぁ、全部同じなので調整出来るんだけど。


「全員にいき渡ったな。ただ、これは訓練しないと乗れないぞ。魔力や神力は要らないが、努力は必要だ。これは努力で動くんだ。できるな?」

「はい、マスター」

 なんか、語呂合わせみたいなことを言って納得させる俺。ま、間違ってはいない。


「じゃ、最初は順番に教えるぞ。ちゃんと並べ」

 そう言って俺は、一人ずつ補助をしながら自転車の乗り方を教えていった。もっとも、最初なので全員補助輪付きだ。いきなりだと転ぶからな。ケガさせるわけにはいかない。


「わ~、なんかちょっと怖いけど、面白い!」とミゼール。

「うん、でもマスターみたいに乗りたいなぁ」とシュリ。

「ちょっと、ふらつきますのね」とミリス。

「わらし、この横の車いらないかも」いきなりパメラがそんなことを言った。まじか。ちょっと見てたら本当に要らなそうなので外したら、すいすい乗ってた。パメラの意外な能力を発見した。てか、運動神経いいな!

「クレオはこれでいいの」

「そうですの。まだ、ちょっと怖いですの」マナも、まだ恐る恐る乗っている。

「わたしも、補助輪いらないかも」スノウも? 早いな~っと、思ったら。転んだ。でも、そのあと乗れたのでいいだろう。


 半日も乗ってたら、補助輪付きはミリスとクレオだけになった。

「悔しいですわ。わたくし、どうして乗れないのかしら」ミリスは、すいすい乗っている人を羨ましそうに見て言った。

「クレオはこれでもいい」

 見ると、ミリスはドレスっぽい丈の長い服装をしてた。これだと自由に動けないんじゃないかな?

「ミリス、明日はもうちょっと運動しやすい服装にしてみろ」

「はい、マスター。分かりましたわ」

「クレオは、補助輪付きで遅くてもいいのか?」

「え~、遅いのはいやなの」

「じゃ、ガンバローな」

「はいマスター」


 どうでもいいけど、マスターって呼び方決定なのか? まぁ、王様とか呼ばれるよりいいか。


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