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雪獣は何故に人を思ふ  作者: 天野最中
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第四話 Another view 「祭川響都弐」

『なんで相談もせずにそんなことしたんだよ。ふざけるな!俺は認めないぞ!』


 息子のドスの聞いた言葉を思い出す。

その言葉には強い怒りがあった。

とても強いその言葉は私の心に突き刺さるには充分すぎた。

さっきからどうしてもそれが抜けずに頭の中を駆け巡る。

私は取り返しのないことをした。後悔はしていないつもりだった。

しかしあの睨み付けてくる顔。あれは紛れもない息子の本心であった。

その事実だけが私を苦しめる。雛もそれが分かってだろうか。

あれから何も言わずに椅子に座っている私の隣の席から離れないでいる。

あぁ、どうして気づくことが出来なかったのだろうか。

私はこんなにも息子を愛していたことに。

そしてこんなにも息子の事を心配していたとは。

もう過去は変えられない、今更嘘にも出来ないところまで進んでしまったのだ。

ならば私がやることは一つだ。

最後まで、息子が五兎に行くまで。私は悪役を演じ続けるだけのことだ。

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