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転生勇者の息子だと!?  作者: のび助
5/5

親父がマジで英雄だと!?


「カップラーメンって…嘘だろ…?初の異世界飯がこれって…マジ?」


「バッカお前、こっちじゃ紛う事無き異世界飯なんだぞ!?滅多に食えないんだからな?伸びる前に早く食っちまえよ。」


いやまぁ確かに俺からしたら異世界はこっちで

この人たちにとっては元いた世界が

異世界なのは分からなくは無いけどさぁ…

タイミングってあるでしょ。

俺と爺ちゃん、婆ちゃんがこっち来た初日に

わざわざ向こうの…俺らの飯じゃなくても

いいと思うんだよね…。


「はぁ…んで?まずそちらの女性2人を紹介して欲しいんですけど…母さん…でいいのか?親父。」


「おう。この人が俺の嫁。つまりはお前母さんで間違いないぞ。髪と瞳は魔法で色を変えて写真を撮ったから印象がだいぶ違うし、まぁ分からないのもしゃーないわな!」


母さんで間違いなかったようだ…にしても魔法か

やはりあるのな魔法…俺にも使えるのかなぁ…


とか考えていると母さんから声をかけられる。


「お久しぶりねぇ、優樹。あなたを和樹の世界へ送ったのはあなたが2歳になったばかりの頃だったから…12年振りになるわね。お義父さまとお義母

さまから成長記録は定期的に送られて来ていましたし、時間に余裕がある時にはそちらの生活をのぞ…見させてもらっていたけれども会えるとなると本当に嬉しいわ!」


今覗きとか言いそうになってなかったか?

俺のプライバシーは守られていたのだろうか…


「え、えぇ、自分も両親は亡くなったものだと思っていましたので、会えるとは思ってもいなかったですね…。それで…隣の女の子は…?」


「堅いぞ!優樹!せっかく家族水入らずなんだから寛げって!あとラーメン伸びるぞ〜食わないなら俺が食っちまうぞ?」


「やかましいわ!突然何の説明も無しにこんなとこ連れて来られてツッコミも追い付かないわ!欲しけりゃくれてやる!黙って説明しろ!アホ親父ィ!」


「ブフッ!アホ親父だと言われとるぞ、バカ息子よ。久々に会って緊張しとる筈の優樹からこうまで言われるとは、中々…「あんたも同じだからな!?アホジジイ!そのローブ似合ってねぇし!なんでアロハの上からローブなんだよ!狙ってるとしたら鐘1つだよ!!」


「なっ…!?爺ちゃんに向かってアホジジイじゃと!?それに言うに事欠いて鐘1つじゃと!?そこに直れぃ!その腐った根性叩きなおしてくれるわぁ!」


「ブァッハッハッ!ほれ見ろ言わんこっちゃ無い。その格好は無いだろって俺も言っただろうが。センス無いんだってわかんないかなぁアホジジイ〜?」


「貴様までかっ!親子2人揃って叩きのめしてくれるわ!付いて来い!!」


そう言って1人ズシズシと足を踏み鳴らしながら

部屋を出て行った爺ちゃんはそのままに

俺はクスクスと笑っている母さんへと

向きなおる。


「はぁ…それで…母さん?その子はもしかして…?」


「ええ、この子は若葉。あなたの妹よ。今年で9歳になるわ。ほら、若葉、ご挨拶なさい?」


「初めまして、優樹兄様!若葉と言います。私も写真でしか兄様を見た事が無かったので、会えて嬉しいです!これから仲良くして下さいね?お願いします!」


「う、うん。よろしくね?」


な、なんていい子なんだ…

とてもアホ親父の娘だとは思えない…。

感動して思わず素っ気ない返事しか

出来なかった兄を許しておくれ…。


「さて、自己紹介は済んだな。まぁそろそろ真面目にお前の生い立ちとかを説明しようか。」


そう言って初の真面目モードを展開した親父は

ラーメンをすすりつつ説明し始めた。

ぶっちゃけ何度か脱線したので

流れを纏めるとこんな感じだ。


まず親父が高校2年の時事故に巻き込まれ死亡

転生してこちらに生まれ変わる。

紆余曲折あって襲われた村を救ったらしい。

その後村を守りつつ冒険者になり

仲間を増やして様々な敵やモンスターを

狩って狩って狩りまくった。

その内に名前も売れてチヤホヤされる。

所属していた国が小国だった事もあり、

貴族や王族とも繋がりも出来て順風満帆。

しかしある時、魔族から戦争を仕掛けられ

国が壊滅。魔族に支配されたらしい。

親父は共に逃げ延びた王女と

解放軍を冒険者達と結成。

結果なんとか魔族を追い払い国を取り戻す。

そして逃げ延びた王女とゴールイン。

国の建て直しを図る。

そして俺が産まれたそうだ。

しかし、当時は魔族からのちょっかいも多く

落ち着いて育てられる環境では無かったとの事。

そこで思いついたのが俺を元の世界へと

送り祖父母へ任せて国を立て直す事。

元々転生勇者として高かった能力と

戦争での経験値をフル活用して

異世界渡航というチート能力を作り上げたらしい

だが燃費が悪かった。すこぶる悪かった為に

おいそれとは使えない能力。

往復までがワンセット。

運ぶ物の大きさによって使うステータス(・・・・・)

かなり差がある為俺を祖父母に渡しに来て

すぐトンボ帰りして行ったらしい。

こっちの世界の成人は14歳。

14歳になったら迎えに来る。

そうして14歳になった俺はこっちの異世界に

呼び出されたと言う事らしい。



開いた口が塞がらない。

まぁとりあえず今は魔族とのイザコザも

ほとんど無く、平和になっているらしい。


「まぁ流れとしてはこんなもんかな。間違えてるとこ無いよな?クレハ。」


「えぇ、大丈夫だと思いますよ?」


「んじゃとりあえず異世界にいるって事はわかったと思うし早速お前のステータスを見てみようじゃねーか!」


「へ?ステータス?あんの?てか見れんの?」


「おう。『オープンステータス』って言うか念じれば見れるぞ。」


へぇーそんなゲーム機能みたいな世界観なんだー

と思いながら『オープンステータス』と念じる

すると目の前に半透明の石版の様な物が

フッと突然現れた。


それに目を通そうとした時後ろから突然大声が。



「お前らいつまで人を待たせるんじゃ!こぉんの!バカもん共がぁーーー!!!」



1人で勝手に怒って勝手に飛び出して

勝手に待ち惚けして怒り心頭で帰って来た

自分勝手な爺ちゃんだった。




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