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クリスマスまで残り四日

 クリスマスまで残り四日。

 今日は12月21日月曜日。今日は最悪の日だ。僕は昨日、桜木さんを手に入れるためならなんでもしようと決意した。しかし、それでは遅かった。遅すぎたのだ。

 僕は今家にいる。体調不良を理由に早退したのだ。時刻はまだ午前10時。今はもうなんともない。いや、そもそも体に不調は何もなかったのだ。これまで皆勤だった僕は今日初めて仮病を使った。仕方がないじゃないか、あんなものを見てしまったら。

 僕が学校に到着した丁度そのとき、桜木さんと霧崎は人目を憚るように校舎裏に入っていった。不審に思った僕は後をつけた。そして僕は見たんだ。霧崎が桜木さんに告白するところを。


 「美咲ちゃんのことが好きだ。付き合って欲しい」


 僕は霧崎のその言葉を聞くや否や逃げ出した。頭が真っ白になった。気付いた時には家にいた。心配性の母親にさんざん質問責攻めるされたが、僕は体調が悪いのだと訴え続け、僕の仮病は成立した。

 もう何も考えられない。僕は霧崎に先を越された。クリスマスに桜木さんと一緒に過ごすなんてことはやはりただの幻想に過ぎなかったのだ。

 僕は自室の布団を頭から被り、直面した現実から逃避するように真っ暗な世界に身を投じた。ふかふかの羽毛布団でさえも僕の心を温めることはできないだろう。

 通学鞄の中で僕のスマートフォンが着信し振動している音が聞こえたが、僕は遂にそのスマートフォンを取らなかった。

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