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「何でですか?」
「どうせ慌てふためいて怪我でもしちゃったんだろ」
「聞くまでもないようですね」
そうして次の所に向かう準備のできた二人はジェットコースターを後にする。
「次はどこに行く?」
「お化け屋敷――はないな。定番だと思ったんだが……」
「このシューティングホラー∀と言うのがその変わりなのでは?」
「ホラー、ホラーは確かにお化け屋敷だ! シューティングゲーム付きってことか」
「往きましょう、往きましょう」
そうして二人はシューティングホラー∀へと向かう。
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行列に並んでいた二人は、順番が来て誘導員に誘導される。
「はい、こちらの乗り物にお乗りください」
「はい」
「はいはい」
そう言われた二人は乗り物に乗る。
そしてコードのつながった銃を受け取る。
「この銃ででてくるお化けたちを倒してください」
「へぇ、これで」
「倒すのですね」
そうすると二人の乗っていた乗り物の入り口が閉められレールの上を動きだす。
ガチャガチャと動きながら何も音のない暗い空間へと入っていく。
「暗いなぁ」
「どこからでるのかしら……」
カタカタと暗い空間をただただ進んでいく。
どんどんと進んでいくがなにもない。
「何も出ないな……」
「何かの故障?」
そしてまだカタカタと進んでいくが本当に何も出ない。
二人は銃を下げてあたりを見渡す。
「なにも――」
「でな――」
『ギシャァラァァァァァァ!』
「「うおわぁあっああぁぁあぁぁあ!?」」
何も出ないと安心しきっていたところに突然大量のお化けが現れる。
中々にグロテスクなそのお化けたちの造形と、突然現れたということが重なり二人に多大な恐怖心を与える。
「うてうてうてててててて!」
「バンバンバーン!」
二人は本物と偽物の区別がつかなくなったかのように銃を乱射しだす。
その撃たれた弾が当たったお化けは消えていくが当たらなかったお化けは後ろからどんどんと追いかけて来る。
「うっ、うぉぉぉぉぉぉおぉぉぉ!」
「あっ、あぁぁぁあぁぁぁぁああ!」
二人はただやみくもに銃を乱射した。
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「さ、散々でしたわ……」
「もう何したかもよく覚えてない……」
(怖がる阿利洒を楽しむ暇もなかった……)
とぼとぼと二人は歩いている。
二人はもう二度とお化け屋敷の様な所にはいかないと心に誓った。
もはや二人に何かを頑張るという気力はなかった。
「あれ、もう三時なのか……」
「あそこの店でご飯を食べましょう」
彼女がピッと指さす方向に目を向けると食事処があり、大きく商品名が書かれている。
「テドンーランド名物、プリプリエビ天丼か……」
「遊園地で天丼と言うのもいかがな気がしますが……」
「ま、まぁなんだ――うまいもんは食うしかないっしょ!」
「それもそうですね!」
「というわけで、よっと!」
そう言うと彼は彼女を担ぎあげて肩に乗せる。
彼女は慌てふためく。
「ちょっ、ちょっと! 衆人環視の前で何するんですか!?」
「この方が早くつくからさ! うまいもんは早く食べたい!」
そう言って巨人は幼女を――彼は彼女を肩に乗せて食事処へと走る。
突然のことに多くの人はそれをチラッ、チラッと見ている。
(早くついてくださいっ!)
そう心の中で彼女が思っていると食事処に到着する。
そうしていると肩からおろされる。
「さぁ、食おう! すいませーん。席開いてますか―」
「――全くこの人は……」
やれやれといった感じで彼女も彼の後について店の中へとはいって往った。
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「ぷはーっ! くった、くった!」
「ちょっとおっさんくさいですわよ?」
天丼を食べ店を後にした二人は店を後にしていた。
つまようじで歯をシーシーとしている彼を見て彼女は呆れていた。
「おっ、もう夕方じゃん」
「一時間も食事処にいたんですのね……迷惑な客だったようですねわたくし達」
「といっても三時だからそんなに人もいなかったし、プリプリエビ天丼も残りわずかだったし。大丈夫だったと思うよ」
「そういう問題ではないと思いますが……」
呆れながら肩を落とす彼女を彼はじっと見つめていた。
「やっぱ、可愛いんだよな……」
「? 何か言いまして?」
「いや、別に」
フッと笑いながら彼はあたりを見渡す。
パンフレットによると今日は夜のパレードがお休みらしい。
その為かあたりの人の数は少し少ない。
「もう、〆に往く感じでいいかな。観覧車往こうか」
「かっ、観覧車!? そ、それをわたくし達二人で!?」
「ははっ、何深く考えてんだよ。そう言うんじゃないだろ」
そう言って彼は観覧車へ向かって歩き出す。
彼女も顔を真っ赤にしながら後をトコトコとついていく。
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「うぉっほ! 見ろよ街があんなに小さく見えるぜ!」
「子供みたいなこと言わないでくださいまし」
観覧車の窓から下を見てはしゃぐ彼を見て彼女は顔を押さえる。
彼は気にせずにはしゃぎ続ける。
「にしてもさ、こんな歳になって阿利洒と二人で観覧車に乗ることになるとは思わなかったよ」
「ふぅ、あなたが乗ろうって言ったからこうなったんですのよ?」
「ああ、乗りたかったからさ!」
「ふぇっ!?」
彼女は驚いた顔をして彼の方を見る。
彼はその彼女の顔を見てニカッと笑う。
「だって、昔約束したろ? 遊園地きたら一緒に観覧車のろうってさ!」
「えっ、あっ、え、ええ。みんなで乗ろうって――まぁ、そうですよね……」
「?」
彼女はため息をついて下を向く。
彼は首を傾げながら外を見る。
するとそっと上を向く。
「そろそろてっぺんだな」
「はぁ、そうですわね」
彼女も窓から上を見る。
頂上にそろそろ付きそうなことが確認できる。
「ここっててっぺんで願いことをするとかなうとかって言うのがあるらしいぞ」
「へぇ、夢のあることですこと」
そうこう言っていると頂上に到着する。
すると彼は願い事を始める。
「そうだな。また数年後に阿利洒と観覧車に乗れますようにっと!」
「ほぁっ!?」
「まぁ、これからも末長く付き合っていくだろ。正宗と薙扨も一緒にさ!」
「……そうね」
彼女も手を合わせてそっと願い事をした。
(いつまでも朱輝とは仲良しでありますように……)
そしてその日のイベントは終わった……




