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小女が大好きなおれはロリコンではない!  作者: 海藤 正孝
夢篇 桃太郎人形劇・夢風
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あれから数日がたった。

予定表に書かれている通りに人形劇を幼稚園で公演することとなった。

お題は桃太郎である。

スタンダードであり一番無難といったものである。

現在はちくちくと以前使われていた人形の補修を夢と朱輝の二人でしているところである。


「思うんだけどさ。桃太郎って普通すぎてつまんなくない?」

「つまんないって――相手は子供なんですよ?」

「子供にこそ普通じゃないのがいいのよ!」

「ああ、なんだかすごい説得力を感じる……」


ビシッと指を向けられてそう宣言する夢を見て彼は納得してしまった。

説得力が半端ないのである。

それに、確かに今の時代の子供はちゃんとしている感じがする。

普通ではいけないのではないかと思いはじめていた。


「普通じゃない桃太郎っていったい何なんです?」

「桃太郎に――カメを出すわ!」

「カメを桃太郎に!?」


その発言を聞き朱輝は驚く。

カメと言えば浦島太郎だ。

それを桃太郎に出すというのだ。

一体どのようなストーリーになるのか――


「あ、竜宮城は出さないわよ」

「竜宮城は出さないんすね」

「出したら浦島太郎になっちゃうじゃない」

「やはりそういうことは考えるんですね――」

「普通の浦島太郎はいらないのよ!」


普通ではないもの。

一体これから桃太郎はどうなってしまうのか。

期待と不安が朱輝の心を包む。


「ここは――鬼退治用のロボットを出すわ!」

「鬼退治用のロボット!?」


カメを出すという話からかなりジャンルが違うことを言われさらなる驚きが朱輝の心を占める。

ロボットという昔話には登場しえないものの登場に驚きは隠せない。


「いい? 人形劇をするとは言ったけど昔話をするとは一切言っていないわ!」

「たしかに!」

「ならもっとSFな話にしてもいいと思うの!」

「なるほど!」


絶大な説得力が朱輝の中を駆け抜けていく!

これはいけると思った。


「と、言うわけで早速追加キャラの人形を作るわよ!」

「おおー!」


夢により説得されてしまった朱輝は多い機体を使いかなりの力仕事をさせられることとなった。

小さな体で今までできることもできなかった夢は枷が外れ暴走を始めてしまうのだった……



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