縁側
町の風景を眺めがら、壁に掛かる時計を確認すると、時刻は午前十時。
「アイツが来る!!」 家のすぐ隣に住むアイツは、いつも勝手に家に上がり込んでくる
親も家族のような扱いをする。
アイツとは、小学校低学年の頃はほぼ毎日遊んでいたけど学年が上がるにつれて
学校ではあんまり話さなくなった。
たぶん、周りの目が恥ずかしくなったんだろう
それでも休みの日はよく遊んでいた、中学に入ってからも休みの日はアイツと遊ぶことが多かった。
中学校に入って、同級生から、「お前、アイツと付き合ってんの?」ってよく聞かれるようになった。
答えは、自分でもなんて答えればいいか分からない。 アイツが何て思ってるかわからないけど、お互いの距離が無意識のうちに近すぎて、好きっていうより、大切な友達っていう感じの方がなんだかしっくりくる。
僕はアイツが好きだけど、それは友達としての好きなんだと思う。
それに、アイツはお世辞抜きにも可愛い。
僕みたいな平凡な奴とは釣り合わない 。
「考えすぎることもないか。」 アイツとの関係を考えてたけど心にしまう。
「早く来ないかな」なんとなく僕はそう呟いた。暗い気持ちを吹き飛ばしたかった。
目の前で呼びかける声が聞こえる。
「健ちゃん!!」 顔を上げたら
目の前にアイツが立っていて笑いかける。
「その呼び方やめろよ!」
「急にどうしたのよ?」 「ハァ… 僕はため息をつく」
10年以上変わることのない呼び方
僕の名前は佐々木健太。
「今日は何しにきたんだよ?」
「家は暑いしここの縁側涼しい」
暑そうにTシャツをパタパタするアイツ。
彼女の名前は、 速水夏希 身長は普通だけど
整った顔、ボブの髪型。
「海に行こうよ」 縁側から見える海を指さしながら言い出した。
第二話です、次から話を大きく進めていきたいです。 感想やアドバイスよろしくお願いします。