村上海賊の娘
和田竜さん著。
新潮社さんから、上・下巻で出版されています。
時は戦国、天正四年。織田信長に兵糧攻めをされた大坂本願寺は、十万石の支援を毛利家に依頼します。陸路を封じられた毛利家は、海路――海賊に頼るしかありません。
主人公は瀬戸内海の海賊、村上家の娘:景。悍婦にして醜女、嫁き遅れの20歳。
地元では醜女と言われ続けた景でしたが、なんと泉州では絶世の美女と評されます。
ひょんな偶然から、景は織田と本願寺の戦いに関わる事になります。
織田方につくのは、泉州の真鍋海賊。
本物の戦を目にして、景は自分がどうありたいのか、気付かされていくのです……。
『のぼうの城』の和田さんの作品。
さすがのエンターテイメント歴史小説。陸・海の戦闘がとにかく凄い! まるで一本の映画を観ているようでした。
主人公は景になっていますが、これはもう群像劇といって良いのではないでしょうか。
魅力的な登場人物がいっぱいです。
景は、この時代では醜女と言われていますが、今でいうハーフっぽい顔立ちなんだと思います。目が大きくて、鼻が高い。背も高く、手足が長い。異国人を見慣れている人にとっては美人なんでしょうね。
私の勝手な印象ですが、戦闘シーンでは、某風の谷のナウ●カさんを彷彿とさせました。性格とか全然違うんですけどね!
真鍋海賊の首領、七五三兵衛。痛快な人物です。
読み進めていくうちに段々格好良く思えてくるんですが、終盤、不死身すぎてホラーなのかと思いました。好きなキャラなのに、悲鳴あげる程怖かったです……。
景の弟、景親も好きでした。後日談とか、感動もの!
毛利家家臣のイケメン、児玉就英も、景との縁談を断った時にはどうかと思いましたが、高飛車な所が段々変わっていって、良かったです。
あとはね、乃美宗勝。この人と、道夢斎との古参同士の闘いは意外性の一言です。そう来るの? え、いいの? って。もうね、メチャクチャ面白かった!
景もいいけど、男性陣が本当に格好良い。見掛けじゃなくて、中身がね。
多分そのうち映像化されるんじゃないかと期待しています。




