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持病日記  作者: 俺野兎
3/4

高血圧

俺は血圧が高い。

俺の父も高血圧で、毎日薬を飲んでいた。

「これを飲み始めたら、一生飲まないといけないからな」などど言いながら。

子ども心に、ああはなありたくないものだと思っていたが、そうなってしまった。

俺も毎夕食後に「アムバロ」を飲んでいる。


よく高血圧は遺伝するといわれるが、高血圧そのものが遺伝するわけではなく、高血圧になりやすい「体質」が遺伝する可能性があって、親に高血圧の人がいる場合は、そうでない人に比べて高血圧になるリスクが高まるそうだ。

塩分の影響を受けやすかったり、特定の遺伝子を持っていたりすることで、高血圧になりやすい体質を受け継ぐことがあるという。


とは言え、これも生活習慣病だから、悪しき生活習慣によるものが一番大きい。

子どもの多くは、親と一緒に食事をするわけだから、親の食習慣が子どもに影響を与えるのは必至だ。

俺の親父は調理師だったが、これで味覚は大丈夫なのかと思うくらいに、濃い味でないと気が済まない人間だった。

そして、何にでも醤油をかけて食べる人だった。

焼き魚はもちろん、てんぷらにフライ、キャベツの千切りにも醤油だった。

それも、ドバドバと。

よく母に、まず食べてみて、味が薄かったら掛けるようにたしなめられていたが、まったく聞く耳を持たず、まず掛ける人だった。

塩分の過剰摂取は高血圧へまっしぐらである。


また、喫煙も血圧にはいけない。

親父は、1日に2箱以上吸うヘビースモーカーだった。

1本のタバコを吸い終わらないうちに、次のタバコに火を付けるほどに。


食塩とタバコの異常な摂取で、これで正常な血圧だったら、逆におかしいだろうというほどの人だった。


酒も毎日飲んでいたが、いつも量を決めてのんでいた。

そこだけは、偉いと思う。


で、俺だが、タバコは大学に入った18歳から吸い始めた。

男80人の寮に入っていたので、すぐに酒もタバコも覚えてしまった。

酒も過度に飲むのは、もちろん、高血圧に繋がる。

だが、タバコは10年ほど前に辞めた。

最後のあたりは、もう辞めないとなと思いながら吸っていたので、思った以上にスパッと辞められた。

だが、酒は辞められない。

量は言いたくないが、明らかに毎日が多量飲酒だ。

そして肥満もある。

これもいけない。

体重を落とすと、血圧も下がるし、自分のインスリンの効き目も上がるらしい。

確かに、ここ2か月で4キロ落とすと、明らかに血圧もよい方に変わった。

まだまだ、正常値ではないが。


食塩の摂取にも気を使うようになった。

日本では、成人の1日に必要な食塩摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満とされている。

ちなみに、食塩摂取量の平均値は9.7g であり、男性10.5g、女性9.0gである。

WHO(世界保健機関)が推奨する成人の目標量は、5gだ。


比べてみても、日本は、かなり甘い。

そして摂取量も多すぎだ。

これでは、高血圧やその予備軍がワンサカいても仕方がない。

もともと、白米と漬物と味噌汁が質素なご飯のスタンダードで、俺の妻も、これが一番おいしい食事だなんていっているので、日本人に食塩摂取量は多いのは頷けるのだが。


それと国民食になっているインスタントラーメン。

まず避けられないところで、麺ににすでに食塩が練り込まれている。

これは、うどん、ソバ、そうめんなど、麺なら何でもそうだ。

白米には入っていないので、麺を食べた時点で食塩を摂取する宿命になっている。


麺に塩を加える主な理由は、「麺にコシを出す」ことと「麺に下味をつける」ことにある。塩を加えることで小麦粉中のグルテンが引き締められ、麺の弾力やコシが強くなるのである。


そして、スープ。

知り合いのラーメン屋のオヤジが、「ラーメンのスープを飲むって言うのは、塩水を飲んでいるようなもんだ」と言っていた。

矛盾しているようだが、スープはあまり飲んで欲しくないと言っていた。

スープは麺に絡んだのを摂るので十分で、れんげで飲むのはやめた方がいいとも。

それだけ、たくさんの食塩を加えているのだろう。


普通サイズのカップ麺でも、麺を完食してスープを飲み干すと、4.5gほどの食塩が摂れてしまう。

これですでに1日分の摂取量になる。

大きいサイズになると、7,8gは入っている。


俺は若いころはスープを全て飲んでいたが、体のことを気遣うようになってからは、半分ほどにするようななった。

だが、生徒から同僚の家庭科の教員が、ラーメンのスープは3口までと授業で言ったいたと聞いて、きっちりと少なめに3口までにするようにしている。

管理栄養士の先生にも、極力スープは飲まないように言われているし。


不摂生の限りを尽くしてきた人間が、今さら改めても遅いのだが、何事も、やるとやらないとは雲泥の差だと思う。


そして、何にしても、よくなることは期待できないが、悪くならないように気を付けるだけだ。

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