表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☀️神バズ!~神様とJKと重すぎる愛~☀️  作者: 希望の王
第一章:吉本拓朗の物語『嫁が神の国の盟主で、しかも、愛が重すぎるんだが!?』
19/210

19話:神の死と、軋むベッド、そして新たな生命

タコの神の消滅は、瞬く間に神・日本国中に衝撃を与えた。駆けつけた神装部隊によって現場は制圧され、事件は明るみに出た。これは、「神の死」。それも、神の国の盟主の命令を受けた人間によって為されたという事実は、アニメに心酔し、秩序を顧みなかった神々や、彼らを崇めていたカミオタたちを、震え上がらせるのに十分だった。


この事件を境に、無秩序な「撮影会」は急速にその数を減らしていった。やがて、それは都市伝説のように語り継がれ、いつしか「伝説の行事」として祀られることとなるのだが、その何倍も、拓郎にとって恐怖だったのは、多数の証言者によって公にされた四葉の年齢、そしてそれに伴う彼の新たな受難だった。


あれ以来、拓郎のベッドは、毎朝、激しく軋むようになった。


「はぁ……はぁ……」


朝の光が差し込む部屋で、汗だくになった四葉が、どこか満足げな表情で何かを呟き、バスルームへと向かっていく。残されたのは、完全に精気を吸い尽くされ、干からびたような20歳の拓郎だった。彼の体は、もはや骨と皮だけになったかのように痩せ細っている。


「も、もう無理……で、出ない……き、きつい……か、母さん……た、助けてくれ……」


拓郎の口から、蚊の鳴くような声が漏れる。もはや抵抗する気力もなく、彼はベッドの上で白目を剥いていた。


その時、半開きになったドアの隙間から、自称38歳、しかし外見年齢は28歳と見まがうほどの若さを保った、拓郎の母・みつばがニヤニヤと顔を覗かせた。


「たくちゃんも、もう立派な男の子だね♡」


母の言葉に、拓郎は最後の力を振り絞って懇願した。


「ば、馬鹿言ってないで、と、止めてくれ、あいつを……。も、もう、限界だ……」


みつばは、拓郎の悲痛な叫びをどこ吹く風と、さらに満面の笑みを浮かべた。


「そういえば、たくちゃん? 四葉ちゃん、できたそうよ?」


その言葉に、拓郎の僅かに残っていた理性が、警報を鳴らした。


「な、なにが?」


みつばは、口元に手を当てて、楽しそうに囁いた。


「こ・ど・も」


拓郎の思考が、完全に停止した。

彼の目には、真っ白い天井が、ただ虚しく映っていた。


挿絵(By みてみん)

夫婦の営み

挿絵(By みてみん)

新しい命

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ