第40話「文学少女、理科室の人体模型にこっそり詩を貼っていた」
ついに侵食された理科室回! 今回は人体模型というまさかの媒体を使った詩音先輩の“詩仕込み”が発覚。
「詩は内臓」って発想、ロマンとちょっとした狂気のバランスが最高ですね。
ある日の5時間目。こよりたちの理科の授業は「人体の構造」。
ということで、教卓の上にはあの有名なアレ――**人体模型の“ジョージくん”**がいた。
先生「じゃあこのジョージくん、各器官の名前を確認していきましょう」
わいわいと模型をバラす中、こよりがふと肋骨の裏側に何かが貼られていることに気づく。
「……え、なにこれ。付箋?」
剥がして読んでみると、そこにはこう書かれていた。
『言葉って、体の中にもあると思う
胸が痛むのも、喉がつまるのも、
きっと誰かの声が 通っている証拠』
「……えぇえ!? ジョージくん、詩を内蔵してた!?」
「待って待って、これ絶対詩音先輩の字だよ!!」
さらに、**胃袋の裏側、心臓パーツ、脳みそ(取り外し可能)**の中にも、小さな詩のメモが仕込まれていた。
『心臓:どくどくと、好きって言えずに流れる音』
『胃:何を食べても、言葉は空腹なまま』
『脳:ぐるぐるまわる思考の中に、いつも一行の詩がいる』
「完全に“詩の人体模型”じゃん!!」
「中身まで文学でできてたとは……人間って、詩だったの……?」
理科の先生も苦笑いしながらつぶやく。
「実はこれ、去年の冬休みに清掃中に見つけてな……。
“詩は内臓です”ってメモ書きされてて、あまりにシュールで外せなかったんだ」
まな「もはや人体模型すら詩の媒体にする詩音先輩、こわい(尊敬)」
ゆい「ていうか詩って……“体の中に住んでる”って発想が天才か……」
こよりはそっと、ジョージくんの“心臓”に自分のメモを貼った。
『あなたの中にも、今日ひとつ詩が増えました』
授業が終わっても、ジョージくんの中には、
今もひっそりと詩音先輩の言葉が脈打っていた。
今日の一句:
「模型にも 詩がめぐって 命宿る」
次回、第41話「文学少女、図書室の貸出カードに暗号詩を忍ばせていた」
誰もが手に取った“本の奥”、そこには詩音先輩のもうひとつの謎が隠されていた……!




